インタビュー・記者会見等、映画の“いま”をリポート!

Cinema Factory

Cinema Flash




広告募集中

このサイトをご覧になるには、Windows Media Playerが必要です。
Windows Madia Player ダウンロード
Windows Media Playerをダウンロードする

作品紹介

トップページ > 作品紹介 ブルーノのしあわせガイド

2013-03-13 更新

英題:Scialla!
ブルーノのしあわせガイドscialla
© 2011 I.B.C. Movie

イントロダクション

 人生は、出会いによって変わる、気づくことで変わる、そして、その“ちょっと”した出来事が昨日までとは違う新しい何かを運んできてくれる──。

 イタリア発の『ブルーノのしあわせガイド』(原題:Scialla!)も、そんな出会いや気づきが詰まっている映画だ。主人公は元教師のブルーノ。今はほそぼそとゴーストライターの仕事をしながら、その合間に補習塾(家庭教師)をしている独身の中年男だ。ある日、彼の生活に変化が訪れる。補習塾に通っている15歳の少年ルカの母親が、仕事の都合で海外へ行くため、その間ルカと同居してほしいと言ってきたのだ。実はブルーノとルカの母マリーナは15年前に一晩だけ過ごした仲で、ルカはそのときの子供だった! 人生初の息子との生活に戸惑いながらも次第に父親としての感情が芽生えるブルーノ。ルカもまたブルーノと向き合い、学ぶことの楽しさを知っていく──。『ブルーノのしあわせガイド』は、ローマの街を舞台に、さまざまな人の心と心の触れ合いや互いに学び成長していく姿を描いたハートウォーミングな人間ドラマだ。

scialla 原題であり、映画の中にも登場する「Scialla!(シャッラ)」とは、数年前にイタリアのローマっ子の間で流行り、今では日常語として使われている若者言葉。「STAI SERENO(スタイ セレーノ)=まあいいから、落ち着いて」の略で、英語で言う「take it easy」にあたる。「まあ、いいから」「リラックス、リラックス」「これでいいさ!」など使い方はいろいろあるけれど、日本人にとっては、この言葉に流れる「なんとかなるさ」的な生き方は、どこか羨ましくもあったりする。と当時に、肩に力のはいった感覚をふっと楽にしてくれるようなあたたかさを運んできてくれる。もちろん、「Scialla!」な生き方が詰まったこの映画を観た人にも、そのあたたかさは降り注ぐだろう。

 主人公のブルーノを演じるのは、ファブリッツィオ・ベンティヴォリオ。ガブリエーレ・ムッチーノ監督の『リメンバー・ミー』、テオ・アンゲロプロス監督の『永遠と一日』など、名だたる監督の作品に出演している名優だ。傍からみたら、元教師のブルーノの人生はおちぶれた人生に見えるかもしれないが、「まあ、人生こんなもんだろ?」と言わんばかりに自分らしく生きる姿は、決して堕落ではなく、むしろ優雅に見えてしまう。それはファブリッツィオ・ベンティヴォリオの演技経験と色気がなせる技。また、ブルーノと同居する息子のルカを演じるのは、新星フィリッポ・シッキターノ。ルカ役のオーディションで友人の付き添いで会場に来ていたフィリッポに興味を持った監督が「彼にセリフを」と急遽オーディションを受けさせたことで、フィリッポは俳優としての一歩を踏み出すことになる。端正な顔立ちと演技経験ゼロとは思えない自然な芝居で華々しいデビューを飾った。

 監督・原案・脚本を手がけるのは、フランチェスコ・ブルーニ。本作が監督デビュー作となるが、『見わたすかぎり人生』『副王家の一族』『ナポレオンの愛人』『はじめての大切なもの』など、数多くの映画やドラマの脚本家として成功を収めている人物でもある。今回の脚本の執筆にあたって、彼はそのとき自分が一番関心のあることをストーリーに綴った。それは「Scialla!」という言葉が持つ、穏和で平和な生き方についてだった。さらに、この脚本がこれまでと違ったのは「この作品だけは自分で監督しなければならない。他の監督には渡せない……」という衝動に駆られたこと。そして、自分の直感を信じ、プロデューサーからの「監督をやってみないか?」という言葉に後押しされ、フランチェスコ・ブルーニは監督として「キミらしくちょっとだけ頑張ってみれば、明日はきっと、幸せ」と思える、誰の心にも響くあたたかな映画を作り上げた。

ストーリー

scialla ローマで、ゴーストライターをしながら自由気ままに過ごしている家庭教師のブルーノ。ある日、生徒の母親から、自分の留守中の半年間一人息子のルカを預かってほしいと突然頼まれる。その上、ルカは15年前にブルーノとの間にできた子だという驚愕の事実を告げられる!

 信じられない思いのブルーノだが、ルカに父親だと告げないまま、一つ屋根の下で共同生活を始めるが……。


(2011年、イタリア、上映時間:95分)

キャスト&スタッフ
監督・原案・脚本:フランチェスコ・ブルーニ
出演:ファブリッツィオ・べンティヴォリオ、バルボラ・ボブローヴァ、ヴィニーチョ・マルキオーニ、フィリッポ・シッキターノほか

提供・配給
アルシネテラン
4月13日(土)、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー

オフィシャルサイト
www.alcine-terran.com/bruno/

関連記事
フランチェスコ・ブルーニ監督 オフィシャル・インタビュー『ブルーノのしあわせガイド』初日トークイベント

Page Top