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トップページ > 記者会見 > 『孤狼の血』広島限定合同記者会見&キックオフパーティー

『孤狼の血』
広島限定合同記者会見&キックオフパーティー

2017-12-29 更新

役所広司、阿部純子、柚月裕子(原作者)、白石和彌監督
さいねい龍二

孤狼korou

配給:東映
2018年5月12日(土) ROADSHOW
© 2018「孤狼の血」製作委員会

 この度、2018年5月12日(土)公開の映画『孤狼の血』について、12月27日(水)に舞台となった広島にて合同記者会見、また映画完成後全国初のイベントが実施された。

 この日合同記者会見に登場したのは、主演を務めた役所広司と、「原作にないミステリアスな存在」を演じた実力派若手女優・阿部純子、原作者・柚月裕子、そして白石和彌監督の4名。主演の役所は「広島・呉の皆さまにお世話になり、やっと映画が完成しました。映画が完成して初めての会見を広島でできたこと本当に幸せに思っています」と感謝の気持ちを語った。

 質疑応答では映画への熱い感想が飛び交う中、白石監督に「何を目指して映画を作っていたのか」という質問が向けられた。「東映のプロデューサーの方から、『仁義なき戦い』のような東映が過去作っていた、“エネルギーのある、勢いや力強さ”を映画に取り戻したいというお話しをいただきました。とても監督冥利につきる思いでしたし、そのプロデューサーの方々の熱量に自分が感染してできた作品でした。ただ『仁義なき戦い』など過去の作品と同様の物を作り上げるのは難しいので、その中で何ができるのかを考えました」と語った。

 そんな監督の気持ちを受け止め、どのように役に取り組んだのかを聞かれた役所は、「監督と初めてお会いした時に、“近年の日本映画は元気がないから元気な映画を作りたい”と言われ、脚本を読むとそのエネルギーを感じました。監督からテレビではできないような演出を指示されることもありましたが、シートベルトをしなくていい、映画ならではでしかできないことも多く、とても男らしい映画ができたと思います。役づくりというところでいうと、呉弁を撮影間近まで繰り返し練習し、言葉を体にしみこませて挑みましたが、大上に自分を近づけていくことができたので、呉弁は大きな味方でした。呉の皆さんに恥じないように頑張ったのですが、皆さんどうでしょうか(笑)?」と笑いを誘った。

 そして原作にないキャラクターを演じた阿部は、「現場では監督や指導の方々に支えていただけて、私としてはこの作品に携われたことがまずとてもうれしく思いました。現場で呉弁を練習していたら、役所さんが私の台詞のイントネーションまで覚えてくださっていて、現場でフォローしてくださったんです。役所さんが演じる大上は頼りになる男性なのですが、今まさにここに“大上がいる!”と感じました。」と本作へ参加した思い出を語った。

 原作者の柚月は、自身の小説が映像化された感想を聞かれると「映画は圧倒されるぐらいの熱量で、いい意味で驚きました。小説では活字でないと成り立たないミステリー要素の部分があるので、どうやって表現するのかと思っていたのですが、“このように演出するのか”というようにとても感動しました。キャストの方々はスクリーンの中とでは別人で、まさにプロでとてもすごいことなのだと、実感いたしました」とコメント。

korou また本作を広島でのオールロケで実施した決め手を聞かれた白石監督は、「実際に現場に来てまさに昭和63年の時代のような空気感を感じられたところが大きいです。また『仁義なき戦い』は呉を舞台にしながら、呉での撮影がほとんどできてないので、何か一つでも『仁義なき戦い』のエネルギーをこの映画にもたらすには、オールロケでの撮影がひとつの方法なのではないかと思いました」と語った。

 印象に残った撮影現場を聞かれた阿部は、「撮影で使われた商店街がとても親しみやすく、ロケ現場と思えないぐらいでした。あとは広島焼きがおいしかったのが印象に残っています(笑)」と話し、役所は「呉の街はとても画になる街で、映画にするととても魅力的な場所だなと思っていました。撮影が休みの日はスーパーでお惣菜とか買ってました(笑)」と広島での思い出を明かした。

 そして「本作に今の広島にはないエネルギー、パワーを感じた」という映画の感想と共に、昭和63年を生きていた広島の人に、どのような思いを抱いて作品に臨んだのかと聞かれた登壇者たち。

 白石監督:「自分の撮る映画は“昭和っぽい”とよく言われるんですが、実際昭和の男の背中を見て育ってきた自分もいるので、大上の背中を“昭和の男”の象徴として描きました。」

 阿部純子:「男性社会の中でどのように女性が強くしなやかに生きてきたのか考えるために、『仁義なき戦い』を見て勉強していました。真木よう子さんしかり、男性の中で“かっこよく、賢く生きる”女性はとても印象的でした。」

 役所広司:「“昭和の男”を演じてほしいと監督に言われたのですが、この作品の登場人物たちはそれぞれ“必死に美しく生きている”のだと思います。そういったところが映画全体の熱になっているのではないかと思いました。こういったぎらぎらしたものも映画のいいところだと思います。」/p>

 柚月裕子:「昭和は誰もが必死に“自分が信じるもの”に何かをかけて生き残ろうとした時代だと思います。ぜひ小説、映画からその雰囲気を感じていただき、皆さまの心に何か残すことがれきればと思います。」


 そして合同記者会見が終わった後は、映画完成後全国初イベントとなる、「キックオフパーティー」が開催された。イベントに参加したのは、合同記者会見に登壇した、主演・役所広司、阿部純子、原作者・柚月裕子、白石和彌監督、そしてこの日トークショーに参加した、俳優のさいねい龍二の5名。

 この日会場に集まったのは、ロケ地となった呉市をはじめとした広島の人々。会場に集まった人々に向けてそれぞれの気持ちを語った。

 役所広司:「本日皆さんはすでに映画を観ていただたいているかと思いますが、呉市でスタッフ・キャスト腰を据えて撮った、白石監督渾身の作品です。ぜひ皆さんの力をお貸しいただいて、映画を盛り上げてください!」

 阿部純子:「撮影以来の広島です。皆さんの感想を聞きたくてうずうずしています。この作品をもっと多くの方々に観ていただきたいです。よろしくお願いします。」

 さいねい龍二:「役者としてここに立てていることが幸せです。皆さんと一緒に広島でこの作品を盛り上げていきたいです!」

 白石和彌監督:「広島の皆さん、戻ってきました! 広島で撮らなければこの映画は完成しませんでした。本当にありがとうございました。」

 柚月裕子:「原作を書く前から広島には何度も訪れています。そのたびにいい街だなと思っています。皆さん、ぜひこの映画を応援してください!」


korou さらにこの日は映画の完成を祝い、広島県知事・湯崎英彦氏、広島市長・松井一實氏、呉市長・新原芳明氏も登壇。映画『孤狼の血』にちなんで作られたオリジナルカクテル、「ブラッディウルフ」で乾杯! 乾杯の後は役所広司が映画に対する想いを語った。

 役所は「完成した映画を観て、しばらくなかった映画ができたなという気持ちです。これからこういった作品がどんどん増えて、世の中活気づいていけばなと思いました。最近の映画では映さないようなシーンもあり、お茶の間に飛び込めない映像もたくさんありますけれど(笑)。普段できないようなキャラクターになれるのが役者のいいところですよね。映画にでてくる男たちがみんな生き生きしてました。そして呉弁があったからこそ、この土地に生まれた大上を演じることができましたね。白石監督については、昭和にこんな監督がたくさんいたなあというような、いさぎのよい素晴らしい監督でした」と語り、それを聞いた白石監督は、「今の言葉で天にも昇る気持ちですね! 命を削って撮ろうと思った作品でした。」とコメントした。

 また映画を観た感想で「心が火傷した」とコメントした柚月は、「最初役所さんが大上を演じるとうかがって、小説よりも怖い大上ができるあがるのではないかと思いました。『仁義なき戦い』がとても好きで、いつかこういった熱い作品を書きたいと思っていました。映像と活字ではまた違った魅力があるので、“白石作品”として独立したものになっているなと感じました」と熱く語った。

 最後に役所は、「映画はこれからいろいろな国や街で公開されますが、この広島から旅立っていくこの映画をかわいがってもらえればと思います」と言葉を残した。

(オフィシャル素材提供)





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