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トップページ > 最新ニュース > 『八月の鯨』岩波ホール創立45周年記念 ニュープリント上映

『八月の鯨』岩波ホール創立45周年記念
ニュープリント上映

2013-02-10 更新

八月の鯨august
© 1988 Alive Films,Inc.and Orion Pictures Corporation.All Right Reserved.
配給:アルシネテラン

 この度、映画史上伝説的名作『八月の鯨』が、岩波ホール創立45周年を記念し、2月16日よりニュープリント上映される。

 東京神田・神保町に建つ岩波ホールは、1974年より“世界の埋もれた名作映画の発掘上映”を目的としたミニシアターの元祖とも言うべき映画館。映画ファンから厚い信望を得ているそのラインナップで、『宗家の三姉妹』(98)、『山の郵便配達』(01)、『眠る男』(96)など数々の大ヒット作を世に送り出してきた。

 そんな岩波ホールの記念すべき45周年に上映される作品は、無声映画~ハリウッド黄金時代に活躍した映画史にその名を残す2人の女優、リリアン・ギッシュとベティ・デイヴィスの奇跡ともいえる共演が話題となり、1988年の公開当時、31週間という異例のロングラン大ヒット、岩波ホールでは観客動員数、歴代3位を記録、全国の劇場でも連日満員が続出し社会現象にまでなった『八月の鯨』。記念すべき45周年に最もふさわしい作品といえる。

◇岩波ホール

  〒100-0006 東京都千代田区神田神保町2-1 岩波神保町ビル10F TEL:03-3212-2826

 岩波ホールは東京都千代田区神田神保町の岩波神保町ビル内に有る映画館。ミニシアターとして草分け的な存在の映画館。定員は232席。総支配人は、岩波雄二郎の義妹高野悦子。支配人は姪の岩波律子。開館当時は多目的ホールとして利用されていたが1960年代にテレビの発達による映画産業の衰退による上映作品の本数の減少と、欧米などの先進国の映画文化との差に危機感を持った東宝東和の川喜多かしこの要望により、岩波ホールの総支配人高野悦子が賛同し文化的に質の高いとされる映画を上映する映画館として利用されるようになる。“完全入れ替え制、定員制、予告された上映期間の途中打ち切りを行わない”という方針は、今も継続している。

 エキプ・ド・シネマという会員制度を設けており、日本では上映されることの少ない、アジア・アフリカ・中南米など欧米以外の国々の名作の紹介。(その後、女性監督による作品も積極的にとりあげるようになる)。欧米の映画であっても、大手興行会社が取り上げない名作の上映。映画史上の名作であっても、何らかの理由で日本で上映されなかったもの。またカットされ不完全なかたちで上映されたもの。日本映画の名作を世に出す手伝い。を理念として上映作品を選んでいる。

◇岩波ホール支配人・岩波律子氏コメント

 お蔭さまで、岩波ホールは来年2月に創立45周年を迎えます。これを記念し、2月16日より1988年に公開して大きな反響を得ました『八月の鯨』を再上映いたします。

august この作品は、さまざまな点で私共にとって象徴的な、大切な映画です。味わい深くても、地味な作品でしたので、ここまで大きく育ってゆくとは思っておりませんでした。入場者数としては岩波ホールで公開した映画の中では3位の記録を保っております。当時、ロードショーの他に、2回のアンコール上映も合わせて31週という、今では考えられないような長期間の上映でした。岩波ホールになじみがなくても、『八月の鯨』は観ました、あるいは、題名だけは知っていますという方々も増えてゆき、名作という評価を頂くに至りました。

 この2年前には、羽田澄子監督の『痴呆性老人の世界』を公開してたいへん注目され、日本の方々が「老い」についてご関心があるのということに、すでに気がついておりましたが、『八月の鯨』の大ヒットで私たちは改めてそれを実感いたしました。

 実は、この作品は本国アメリカ、またイギリスでもそれほど評判にならなかったようで、日本での大きな反響に、主演のリリアン・ギッシュ、監督のリンゼイ・アンダーソン、そしてプロデューサーのマイク・カプランからそれぞれお礼状を頂きました。

 これ以降も、私共では「老い」をテーマとした作品を色々取り上げる機会がありましたが、このテーマは岩波ホールにとっては重要なものとなっております。

 今回の上映は、公開当時の字幕、スクリーンサイズを用い、ニュープリントのフィルムで上映いたします。スクリーンサイズは、スタンダードですが、このサイズで上映できる映画館は日本では非常に数少なくなっております。現在、デジタル化が急激に進んでいる映画界の中で、皆さまにはフィルムの良さをじっくりと味わって頂ければと存じます。


岩波律子:
 東京生まれ。1975年学習院大学仏文科修士課程修了。その後、フランスに渡り、フランスCPSS(高等秘書養成センター)を経て、1977年フランス東洋言語文化研究所日本語学科修士課程を修了。帰国後の1979年、岩波ホールへ入社、編集部、外国部などを担当。1990年から岩波ホール支配人。


(オフィシャル素材提供)


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