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舞台挨拶・イベント

トップページ > 舞台挨拶・イベント > 『ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳』初日トークイベント

『ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳』
初日トークイベント

2012-08-11 更新

田原総一朗、堤 未果

ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳nipponnouso

配給:ビターズ・エンド
銀座シネパトス、新宿K's cinema、広島八丁座ほか全国順次公開中!
(C)2012『ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳』製作委員会

 戦後、数々の時代の局面でシャッターを切り続けてきた伝説の報道写真家・福島菊次郎を追ったドキュメンタリー映画『ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90』。

 8月4日(土)、公開初日を記念してトークイベントが実施され、大物政治家から次世代を担う学生まで、精力的に意見を戦わせ続けているジャーナリストの田原総一朗と、著書「ルポ 貧困大国アメリカ」で、戦争の民営化などを指摘し、まさに“アメリカの嘘”を追及しているジャーナリストの堤 未果が、我々の目の前にある“ニッポンの嘘”をめぐって徹底討論を繰り広げた。

福島菊次郎氏について

堤 未果: もともと福島菊次郎さんの写真集を持っていて、その存在は知っていましたが、映画を観て、今上映される意味のある、今こそ見てほしい映画だと思いました。福島さんのすごいところは、ずっと昔から一貫して社会の中で弱者と言われる人たちに徹底的に寄り添ってきたことです。

nipponnouso田原総一朗: 福島さんは中村杉松さんという被爆者の方の写真を撮ろうとしたとき、睨みつけられて撮れないのに、毎日中村さんのもとへ通ったところがすごい。それに年金をもらわず、国からの援助を一切受けずに生活を続けていて、その一貫した姿勢を見ると、自分自身が恥ずかしくなる。僕なんてブレっぱなしですからね(笑)。

現代日本のジャーナリズムに対して

nipponnouso田原総一朗: 日本のメディアは無難な報道をするようになった。今のテレビや新聞を信用してはいけない。政治家が言ったことを報告するだけの発表報道しかしていないからね。そういう手を抜いている人がいてくれるおかげで、僕たちの商売が成り立っているんだけれど(笑)。

堤 未果: 3.11後のマスコミは嘘ばっかり伝えています。自分たちで国の政治がどう動いているかをしっかり見ていないと、いつの間にか法律が変えられてしまっても気付けない。政治から目を離してはいけないということを、『ニッポンの嘘』を観てより強く感じました。

弱者のために寄り添うということ

田原総一朗: 「弱者のため」と言って政治をしてきた人が歴史上の人物で2人います。それはヒットラーとスターリンです。本当の意味で弱者のために寄り添うためには、福島さんのように権力を持たないことが大事です。今のジャーナリズムはみんな権力に迎合してしまっているからいけない。

 映画を観て福島菊次郎氏に触発された様子の二人のトークは白熱し、時間内ではまだまだ話し足りない!といった雰囲気で、その熱気が観客にも伝わり、前のめりになって聞いている人も多く見受けられた。

◆田原総一朗(ジャーナリスト)

 1934年滋賀県生まれ。早稲田大学文学部卒業。岩波映画製作所、テレビ東京を経て、77年フリーに。現在は政治・経済・メディア・コンピューター等、活字と放送の両メディアにわたり精力的な評論活動を続けている。テレビ朝日系で87年より『朝まで生テレビ』、89年より2010年3月まで『サンデープロジェクト』に出演。テレビジャーナリズムの新しい地平を拓いたとして、98年ギャラクシー35周年記念賞(城戸賞)を受賞。2010年4月よりBS朝日にて「激論!クロスファイア」開始。02年4月より母校・早稲田大学で「大隈塾」を開講、未来のリーダーを育てるべく、学生たちの指導にあたっている。

◆堤 未果(ジャーナリスト)

 東京生まれ。ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士号修得。国際婦人開発基金(UNIFEM)等を経て、米国野村証券に勤務中に「9.11 同時多発テロ」に遭遇。以後、ジャーナリストとして各種メディアで発言、取材・執筆・講演活動を続ける。おもな著書に「報道が教えてくれないアメリカ弱者革命~なぜあの国にまだ希望があるのか」(海鳴社)(2006年、日本ジャーナリスト会議黒田清新人賞受賞)、「ルポ・貧困大国アメリカ」(岩波新書)(2008年、日本エッセイストクラブ賞受賞、新書大賞2009受賞)、「ルポ・貧困大国アメリカⅡ」(岩波新書)、「アメリカから〈自由〉が消える」(扶桑社新書)、「政府は必ず嘘をつく―アメリカの『失われた十年』が私たちに警告すること」(角川SSC新書)など多数。


(オフィシャル素材提供)


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