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『悪魔を見た』ジャパンプレミア試写会舞台挨拶

2011-02-17 更新

イ・ビョンホン、キム・ジウン監督

ソラニン

配給:ブロードメディア・スタジオ
2月26日(土) 丸の内ルーブル他全国ロードショー
(C)2010 PEPPERMINT&ANY CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

 絶大な人気を誇る韓流スターのイ・ビョンホンとキム・ジウン監督が、新宿ミラノ1で開催された映画『悪魔を見た』ジャパンプレミア試写会へ出席し、上映後の舞台挨拶に登場した。

 本作は、愛する人を殺された男が猟奇的な殺人鬼(チェ・ミンシク)を執拗に追い詰めていく様を描いた強烈で衝撃的な復讐劇。

 大歓声に迎えられ、登場したビョンホンが「皆さんにお会いできて嬉しいです」とにこやかに挨拶。

 監督の第一声は「ごめんなさい」。続けて、「激しく、おぞましい映画をお見せすることになり申し訳ない」と強烈な映像に驚いたであろう観客を気遣っての言葉を述べた。「この映画は復讐の行為そのものではなく、その感情を描いたもの。その点を突き詰めれば恋愛映画にもなり得えます。愛する人を失った男の哀しく壮絶な復讐劇を描きました」。
 ビョンホンは、「脚本を読んだ時は、非常に痛快な復讐劇だと思ったのですが、本当に極端なほどに過激な映画が出来上がってしまいました。ビジュアル的には過激で暴力性や残忍性が強いですが、今の非常に危険な時代をありのままに描いたのがこの映画だと思います」と感想を述べた。

 劇中のビョンホンとミンシクとの二人の演技合戦が見どころだが、監督は、「実際の映画のようなシナリオを渡したら、ビョンホンさんには引き受けてもらえないと思い、少しシナリオを弱めにしました」とジョークで会場を笑わせた。「あれほど演技で過激に表現するとは思っていませんでした。この映画が残酷でリアリティーを伴う迫真に満ちたものと受け止めたなら、それは私の演出ではなく役柄をリアルに演じたイ・ビョンホンさんとチェ・ミンシクさんの二人が驚くほど完ぺきな演技でそれを再現してくれたおかげだと思います」と二人の演技を大絶賛した。
 劇中、恋人ジュヨンがスヒョンの声を褒めるシーンで「声が素敵」というセリフがあるが、それはイ・ビョンホンを意識したセリフなのかと聞かれた監督は、「ビョンホンさんの魅力は、しっとりと潤った眼差しと聴く人を引き込む甘い声です。それは努力して出来るものではなく、持って生まれたもの。ビョンホンさんは俳優として素晴らしい資質を備えています」ときっぱり。会場から大きな拍手が沸きおこった。

 最後に監督が、「過激な描写よりも、愛する者を失った男の内面と傷がどれほど大きいものなのか、愛する人を失わないように手をしっかりと握って放さず一生を幸せに暮らしてほしい」と映画をアピール。

 ビョンホンは「誰にでも起こりえる現実的な話なので、さらに恐ろしく感じることができる作品。復讐の仕方は正しかったのか、法の審判に任せるべきか……など、さまざまな見解が出てくると思います。難しいと思うところがあれば、何度でも観てください」と観客にメッセージし、舞台挨拶は終了した。
 「現在そのものが危険な時代であり、それをありのままに描いている。この映画に描かれていることは誰にでも起こり得る。そのような現実を描いたからこそ、恐怖を体現できたのだろう」とビョンホンが語ったように、その過激な描写ゆえ、韓国では上映禁止の危機もあったという本作、ビジュアル的には過激な暴力性、残虐性が含まれているので覚悟し観て欲しい。

(文・写真:Sachiko Fukuzumi)


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