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『N号棟』完成披露上映会

2022-04-13 更新

萩原みのり、山谷花純、筒井真理子、後藤庸介監督

N号棟n-goto ©「N号棟」製作委員会
SDP
4月29日(金・祝)新宿ピカデリーほか全国ロードショー

 気鋭の実力派女優・萩原みのり主演作、2000年に実際起きた都市伝説にもなっている幽霊団地事件を基にした“考察型”恐怖体験ホラー映画『N号棟』が4月29日(金・祝)新宿ピカデリーほか全国ロードショー。公開に先立ち、萩原みのり、山谷花純、筒井真理子、後藤庸介監督登壇による完成披露上映会が実施された。


 心霊現象、超常現象……とある団地の一棟で数多の怪奇現象が報告され、現地には大勢の警察やマスコミ、霊能者が押し寄せ、大パニックになり、都市伝説にもなっている幽霊団地事件を基に生まれた“考察型”恐怖体験ホラー映画『N号棟』。日本では類を見ないホラー映画の新機軸となる本作。

 主演を務めた萩原みのりは「とにかく命をささげたような、全体力を撮影にささげた作品で、無事完成したこと、お客様にこうしてお届けできることが本当に嬉しいです」と感無量の様子で挨拶。筒井真理子は「ほんとに過酷な現場で仕上がるんだろうかと思っていたら、こんなに早くお届けできて嬉しいです」と笑顔。

 ようやく完成を報告できたことについて萩原は「ホッとしましたよね」と周りのキャストを見回し、「私が演じた役が死恐怖症の女子大生で、ほんとにこの現場終わらないんじゃないかと思うくらい毎日が全部繋がっているような感覚になっていて、毎日同じ廃団地に通って撮影して。団地って窓や扉の形、ドアの配置などすべてが同じだから(撮影中)独りぼっちなんじゃないかという感覚があって」と振り返り、山谷も「すぐ近くには賑わっている商店街とかもあったのに、そこだけ隔離されていた」と撮影現場となった実在の廃団地について言及。そんな廃団地での撮影では「異世界というかだんだんそれが自分とリンクしていくような感覚があった」と現実と撮影の区別が曖昧になっていたと話した。それを受けて監督は「皆さんのおかげでかなり見応えのある映画になりました」と過酷な撮影を共にしたキャスト陣に感謝を述べた。

 完成した映画を観た萩原は「後半にかけて記憶がないシーンがいくつかあって、徐々に顔色がおかしくなっていて、リアルに萩原みのりのHPがゼロに近づいていくさまがきちんと映像に残っていることがほんとに嬉しい」と作品の出来に大満足の様子。そんな萩原を同級生役として隣で見ていた山谷は「作品を背負って立ち向かってくれた勇姿がこの作品には刻まれていると思うので、映画を観終わった後は拍手を送りたくなるんじゃないかな」と萩原の熱演を絶賛した。

 後藤監督は「顔色が人間のそれじゃない」と、クライマックスのシーンの萩原について回想し、カメラを回しながらあまりにも顔色がおかしいと感じて、思わずメイクさんに何か塗ったか確認したそう。編集の段階で「色調整の担当者が、その顔色の悪さに、何かしらの映像的なミスかと思い、顔色を直しちゃったんですよ」と裏話を披露し、これまで多くのホラー作品に携わってきた監督も「そんな経験これまでになかった」と驚いていた。そのシーンは実は筒井とのシーンで「ホラー映画って恐怖におびえる表情が一番大事と思うんです。それがくっきり写っているんです。恐怖心が身体に全部移ってた、私はそれを目の当たりにしたので、ほんとに心配でした」と萩原を労う筒井は、「おかげで何の努力もしないで演じることができた」と共演シーンに自信を覗かせた。

 撮影現場の廃団地で恐怖体験に山谷は遭遇したそうで、撮影の待ち時間で同じ大学生の啓太役の倉悠貴と一緒にいた時に「ドアを開けたら誰かがいて、私には見えて倉くんには見えてなかったんです……」とホラー映画あるあるを披露。さらに「そのとき私を押して倉くんは真っ先に逃げました」と明かし、会場を笑わせた。

 その流れで、実際の恐怖体験を聞かれ、筒井が劇場での心霊現象を披露する中、萩原は「人生で一度だけ占いに行ったことがあって、一言目にあなたは霊感が強すぎて閉じてる」と言われたことを明かし、「その言葉が人生で一番怖かった」と自らの霊感の強さに恐怖を感じたそう。

 撮影現場の廃団地の中でも実際に報道もされるなど、特にいわくつきで怪奇現象の震源地と言われた404号室、映画ではその住人を筒井が演じているが、「実は皆さんに言ってないことがありまして」と前置きした監督は「その404号室に住んでた方からコンタクトがあったんです」と打ち明けると、キャスト勢が絶句し、会場が静まり返る一幕もあった。

 最後に主演の萩原が「最初に脚本を読んだ時から思っていたことですが、ホラー映画なんだけどホラーじゃないというか怖いだけじゃないものがあって。生きること、死ぬことがテーマになっているんですけど、観終わった後にいっぱい死ぬことについて考えることになるかと思うんですが、じゃあそこまでどう生きるかということを改めて考えるきっかけになっていただけたら」とこれから見る観客へメッセージを送り、「細かい美術やいろいろな伏線が散りばめられてて、私自身いろいろな発見や驚きがありました。ぜひ何回も劇場で観てほしいです」とアピールし、大盛り上がりの完成披露舞台挨拶は幕を閉じた。



(オフィシャル素材提供)



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