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『エッシャー通りの赤いポスト』
ジャパンプレミア

2021-12-07 更新

登壇者:藤丸 千、黒河内りく、モーガン茉愛羅、山岡竜弘、小西貴大、園 子温監督
MC:上地由真

エッシャー通りの赤いポストescherst-akaipost ©2021「エッシャー通りの赤いポスト」製作委員会
ガイエ
12月25日(土) ユーロスペースほかにて全国順次公開

 園 子温監督が役者の卵たちと創り上げた、遊び心と映画愛あふれる最新作『エッシャー通りの赤いポスト』(12月25日公開)のジャパンプレミアが12月6日(月)に都内で行われ、藤丸 千、黒河内りく、モーガン茉愛羅、⼭岡竜弘、小西貴大、そして園 子温監督が出席した。

 2019年に心筋梗塞で生死の淵をさまよった園監督は、身体の回復を進める中で本作の製作のきっかけとなるワークショップを実施。園監督は「改めて新人としてピュアな気持ちでやりたいと思ったときに、ワークショップに参加した51人の俳優のパワーと熱意を感じて、映画を作ろうという気持ちになった」と製作経緯を明かし「ピュアな気持ちで作ったのが良かった。みんなが『素晴らしい』と言ってくれるのは、そのせいかもしれない」と無垢な映画愛を詰め込んだ結果生まれた力作であると胸を張った。

 出演したのは、そのワークショップに参加した51人の俳優の卵たち。園監督は自身の名前を一躍世に知らしめた映画『愛のむきだし』について「あれもワークショップから生まれた作品。参加者の中に当時無名だった安藤サクラがいた」と回想し「それと同じように、今ここに並んでいる人が数年後にビッグになる時が来るかもしれない。それを僕は期待している」と次世代スター誕生に期待。それだけに製作に当たっては「金の卵を見つけたいという真剣な思いがあり、まさに真剣勝負だった。めったにならないような緊張感があって、原点に戻ったような情熱を持って厳しく演出しました」とコメント。

 殺気だったワケアリの女・安子役の藤丸は「配役を得たときは、緊張よりも嬉しいが先に来た!」と喜色満面。俳優志望だった亡き夫の遺志を継いでオーディションに応募する切子役の黒河内は「撮影中に二十歳を迎えて、それをみんなが祝福してくれた」と忘れられない思い出に。映画監督の小林を支える恋人の方子役のモーガンは「配役の知らせを受けたのは電車内。嬉しすぎて一旦電車を降りてホームで喜びを噛みしめた」と初々しい。小林監督役の山岡は「撮影期間が3日間というのが信じられないくらい濃密な日々でした」とまさに青春。助監督のジョー役の小西は「配役も挙手制で決まっていったので、女性には熾烈な争いがありましたね!」と暴露して笑わせた。


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 撮影中に園監督が急にイメチェンして、モヒカンヘアで現場にやって来たことがあったという。その理由について山岡が「本来撮影するべきシーンを撮りきれず、僕らへの謝罪の気持ちを込めての断髪だと当時、監督が話してくれました」と園監督の真摯なハートに感激すると、すかさず園監督は「そんなこと言ったっけ? 単に暑かったからだと思うな(笑)」と真夏ロケの暑さのせいだと判明。謝罪の気持ちだと思い込んでいたキャスト一同は「ええ?」と同時に驚き、会場を笑いで包んでいた。

 撮影から約2年。念願の公開に向けて藤丸は「全員が主役です!」、黒河内は「全員が最後まで駆け抜けます!」、モーガンは「心に響くメッセージがたくさんあります!」、⼭岡は「日本中、世界中の人に届けたい!」、小西は「この映画で僕らの現状を変えたい、という熱い思いが出ている!」とアピール。園監督は「2年越しにやっとここまで来ました。『愛のむきだし』や『冷たい熱帯魚』以上。僕にとっての最高の映画が出来ました。自信作!」と断言した。

 そしてキャスト陣に「今年のクリスマスの夜はどうしてほしいんだっけ?」と質問。園監督的には「初日にこの映画を観てほしい!」と言ってほしかっただけに、登壇したキャスト陣の初々しさにさすがの園監督もズッコけていた。じみのベテラン俳優たちが脇を固め、作品と若き役者たちを力強く支えている。

 本作はすでに、世界13の国際映画祭で上映され、第49回モントリオール・シネヌーヴォー映画祭では《観客賞》を受賞。日本では、本日が初披露となった。

 映画『エッシャー通りの赤いポスト』は、12月25日(土)より全国公開。



(オフィシャル素材提供)



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