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テレビドラマ

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PARCO Production「この熱き私の激情」
開幕直前会見&公開フォトコール

2017-11-04 更新

gekijo2017


 元・高級娼婦という過去を持ち、36歳で自殺を遂げた、カナダ・ケベック州生まれの女性作家、ネリー・アルカンの世界を本、映画、舞台と3ヵ月連続で発売・公開・上演するビッグプロジェクト、「Discover Nelly Arcan(通称:DNA)」。

 最後を飾るのは、舞台「この熱き私の激情~それは誰も触れることができないほど激しく燃える。あるいは、失われた七つの歌」。11月4日(土)より天王洲・銀河劇場他にて、ついに開幕した。

gekijo2017 本公演は、ネリー・アルカンの残した4編の小説をコラージュし、カナダ人の演出家マリー・ブラッサールにより舞台化。出演者は、たった7名で、松雪泰子、小島 聖、初音映莉子、宮本裕子、芦那すみれ、霧矢大夢という女優6名と、ダンサーとして国内外で活躍する奥野美和という才能溢れるアーティストが集結。舞台には10個のキューブが置かれ、出演者は、一人ずつ各部屋に入り、オランダの娼館の飾り窓のごとく、ガラスでとじられた閉鎖されている空間で演じ続ける。お互い顔も見えぬまま、イヤーモニターから聞こえる音・共演者の台詞だけを頼りに演じるという斬新かつ難易度の高い演出手法に、日本の女優陣たちが挑む!

 この度、初日開幕となる本日11月4日(土)、開幕直前会見および公開フォトコールを行った。


演出家:マリー・ブラッサールのコメント

 ネリー・アルカンはとても知性溢れる若い女性作家でした。ネリー・アルカンは36歳という若さで自殺をしてしまいました。私は日本の皆様に彼女の深み、そして知性というものを共有できることを嬉しく感じ、また自分自身とても感動しています。
 また、日本の女優の皆様とは、謙虚な気持ちで本当に楽しくお稽古させていただきました。一人ひとりとても素晴しい方々で、深い知性と才能をお持ちの皆様とご一緒できて本当に嬉しかったです。
 この作品は、現代社会におけるプレッシャーというものも提示しています。メディアから与えられるプレッシャーやまた自分以上の何かにならないといけないという概念が表されています。これは世界共通で、男女共にあるプレッシャーだと思います。この作品を観た後で、ぜひともネリー・アルカンの詩的な言葉に感動すると共に、そういったことを考えていただけたらと思います。お客様には詩的な表現や、インスピレーションを受けるということなど、様々なことを考えて、闇ではなく光を持ち帰っていただけたらと考えています。


松雪泰子のコメント

 日々、マリーさんの感性に圧倒されながら、どこまで私たちがネリーの精神を体現できるか、というところで緊張感を持って初日に臨みたいと思います。
gekijo2017 またネリーの痛みはあまりに深く、死に向かって行く彼女の精神状態を考察しイマジネーションを進めていく中で、自分の中にある潜在的な痛みが、ネリーの持つ痛みとヒットすることが何度かあり、その度に苦しくなって身動きが取れなくなりました。ただ、ネリーの言葉自体が強く美しいので、しっかりとそれを伝えることにフォーカスしていました。そしてお稽古する中で、各部屋でのことがバトンとして渡され、本当にこの作品は全体を通して一つなんだと感じました。もちろんテクニカル要素もふくめて、すごく計算された劇行動に圧倒されつつも、しっかりと体現できれば良いなと思っています。
 (男性がみるにあたりアドバイスがあれば)女ってこんなこと感じながら生きてるんだ、ということをただただ感じながら、観ていただければ。はっとしたり驚くこともあるかと思いますが、女性は本当に強く美しいので、それを感じて頂けたらと思います。


小島 聖のコメント

 共演者の顔が全く見えず、声だけの交流しかないというのはすごくセクシーだなと感じています。単純に動くことのほうが楽ですが、それをせず言葉を信じてシンプルに演じることは、とても大変です。ですが、マリーさんから言葉と身体のつながりを大切にと言われているので、それを胸に初日を迎えたいと思います。本当に強く美しいので、それを感じていただけたらと思います。


初音映莉子のコメント

 ネリーの36年間が無ければ、私は今ここにいないだろうなと思っています。というのも、彼女の人生によって与えられた、今回のカンパニーとの出会いにとても感謝を感じテいるからです。始めは彼女の痛みと対峙するのが辛かったですが、部屋の中にいるとガラスが鏡のようになっていて、まるで自分と対峙しながら演じているようで、ネリーもそうだったのかなと感じ、今はネリーの魂を自分の中にぐっとこめて演じられたらと思っています。


宮本裕子のコメント

 製作発表会見時に、マリーの演出は「真綿で首を締められようだ」と言ったのですが、いざ稽古が進むと真綿に水が含んでいたようで、時々きゅっと思いっきり締められるようで、自分の役者人生をも破壊されかねない衝撃を受けながらの稽古でした。また、役柄としても死んでからのネリーを演じるので、死というものと向き合う1ヵ月で、すごく体力がいるなと感じました。今はただ、ネリーを感じながら本番をむかえられたらと思います。


芦那すみれのコメント

 今回はこんな素敵な先輩方と、マリーと海外のクルーとご一緒できたことがとても楽しかったです。でもただ楽しいだけで終わってはいけなくて、今日からが本番だという気持ちで、楽しむ気持ちを大切に演じたいです。観客の皆様にもぜひ楽しんでいただきたいですし、何かを感じて帰っていただきたいです。


奥野美和のコメント

 今回、演劇作品に出演するのは初めてなので、そこが一番の課題でした。しかしここまでいろいろな方にアドバイスをいただいて、今出来立てほやほやな状態です。また、この作品は演技とダンスという身体表現や、歌など、いろいろなジャンルの要素が混ざっているので、どのように自分が作品の一部に溶けられるかということが重要だと感じています。今日から、一回一回集中した濃い時間を過ごし、演劇とダンスの身体表現というものをしっかり修得していけたら良いなと思います。


霧矢大夢のコメント

 今回はそれぞれ個々でいるようで、みんなで同じ空気を感じなくてはいけにという演劇手法が新しいなと感じています。また、ネリーの心の闇、怒りや悲しみや苦しみを表現することは自分自身の闇に向き合うことにもなります。初日を迎える今でさえも、それが怖いと感じていますが、お客様の力を借りて、それをパワーに変えて、素晴しいキャストの皆様とネリーの世界を伝えていけたらと思います。



PARCO Production「この熱き私の激情~それは誰も触れることができないほど激しく燃える。あるいは、失われた七つの歌」


◆原作: ネリー・アルカン
◆翻案・演出: マリー・ブラッサール
◆翻訳: 岩切正一郎
◆出演:松雪泰子、小島 聖、初音映莉子、宮本裕子、芦那すみれ、奥野美和、霧矢大夢

 【公演概要】

◆東京公演: 2017年11月4日(土)~11月19日(日) @天王洲 銀河劇場
◆広島公演: 2017年11月23日(木) @アステールプラザ広島 大ホール
◆北九州公演: 2017年11月25日(土)~26日(日) @北九州芸術劇場 中劇場
◆京都公演: 2017年12月5日(火)~6日(水) @ロームシアター京都 サウスホール
◆愛知公演: 2017年12月9日(土)~10日(日) @穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホール


◆オフィシャルHP:
  HP:http://www.parco-play.com/web/program/gekijo2017/ (外部サイト)



(オフィシャル素材提供)


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