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トップページ > 記者会見 > 『ノア 約束の舟』来日記者会見

『ノア 約束の舟』
来日記者会見

2014-05-17 更新

ダーレン・アロノフスキー監督

ノア 約束の舟noah

配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン
6月13日(金) TOHOシネマズ日劇1ほか全国ロードショー
© MMXIII Paramount Pictures Corporation and Regency Entertainment(USA)Inc. All Rights Reserved.

 映画『ノア 約束の舟』の記者会見が都内で行われ、ダーレン・アロノフスキー監督が出席した。アロノフスキー監督の来日は『ファウンテン 永遠につづく愛』(06)のキャンペーン以来、7年半ぶり。監督は「戻ってこられてうれしいよ。興奮している」と笑顔で挨拶した。

本作は、ラッセル・クロウ主演のスペクタクル巨編。旧約聖書に登場する「ノアの箱舟」を原案に、監督自らの斬新な解釈で独自の人間ドラマを描き出し世界が大洪水によって滅びることを知ったノアが、強い使命感に駆られて巨大な箱舟を作り始める姿を壮大なスケールで描く。

noah 旧約聖書の創世記に記された「ノアの箱舟」の物語を実写化した本作は、アロノフスキー監督の長年の構想を実現したものだという。監督は本作について「何千年も語り継がれている偉大な物語だけど、これまでメジャー映画として製作されてこなかった。正義とあわれみ、善と悪、正しい人間とはどういうものか。人間同士の葛藤を描くことによって、観客にもつながりを感じてもらえるようなものしたかった」と語った。

 主演のラッセル・クロウについては「さまざまな奇跡が起こる物語に、きちんとリアリティをもたらしてくれる俳優がクロウだった。彼は目の動きや唇のひねりだけで感情を伝えることができる俳優」と絶賛した。イラ役で出演しているエマ・ワトソンについては「彼女は『ハリー・ポッター』のキャラクターで世界中で愛されているけれど、今回はみんなが知っている少女ではなく一女性として描いた。彼女の新しい側面を見せたかった」とエマの女優としての新しい可能性を引き出したことを語った。

noah 劇中、圧巻の存在感を放つ箱舟については、「たくさんの動物や堕天使が登場するファンタスティックな物語なので、俳優たちにとって現実味のあるもの、サイズやスケールを感じられるものにしたかった」と語る。約6ヵ月かけて制作したというセットについては、「かなり大量の材木を使ったけれど、この映画には自然環境的なメッセージも含まれているので全部リサイクルしたんだ」と環境にも配慮していることを明かした。

 また、箱船の中でのアクション・シーンについても「ラッセルはあの中で戦うシーンがあった。実際、丸太の上では捻挫をする危険性もあったが、すごくリアリティが出たよ」とコメントした。大洪水のシーンのために「1分間に5000ガロン(約1万9000リットル)の雨を降らせることのできる機械を作り、どの映画よりも多くの雨を降らせた。歴史に残る大洪水なので、水は大変に重要な要素だった」とこだわりも語った。

noah 全世界で大ヒットを記録している本作だが宗教的な理由によって、中東や中国では上映が見送られてしまっている。アロノフスキー監督は「フィルム・メーカーという、娯楽を提供する仕事をしている者として、地球上全ての人に観てもらいたいし、がっかりもしている」と語り、「中国でなぜ公開できないのか、理由はわからない。再検討してもらいたい。『ブラック・スワン』も中国では公開されなかった。いつかチャンスが来て、中国の人も本土で映画を観てもらえる日が来るように願っているよ」とコメントした。


(取材・文・写真:福住佐知子)



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