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『シネマパラダイス★ピョンヤン』トークイベント

2014-03-27 更新

鄭 茂憲(朝鮮新報社記者)

シネマパラダイス★ピョンヤンcinepara

配給:33 BLOCKS
渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開中
© Lianain Films

 北朝鮮は知られざる映画王国だった! 実はピョンヤンには日本、中国、韓国などの古い街並みを再現した広大なオープンセットがあり、年間100本に迫る勢いで映画が企画されるといわれるほど。そんな北朝鮮の映画界に携わる人々に初めて密着したドキュメンタリー『シネマパラダイス★ピョンヤン』の公開中イベントとして3月21日(金・祝)、現在上映中の渋谷シアター・イメージフォーラムにて“北朝鮮カルチャーショック講座”第2弾として、朝鮮新報社記者の鄭 茂憲(ちょん・むほん)氏がゲストとして登壇、<北朝鮮カルチャー、若者に未来はあるのか?>をテーマにトークイベントが実施された。


 ピョンヤンに支局を持つ朝鮮新報社の記者として、10回ほどの訪問歴を持ち、のべ約3年間ピョンヤンに滞在した経験を持つ鄭氏によると「そもそも映画に関して、アメリカや日本と北朝鮮では、映画の概念が違ってきます。娯楽でもあるけど、社会啓蒙の手段、善なるものを国民と共有するための側面が多い」とのこと。

cinepara 本作の中では、熱血ベテラン監督の新作撮影現場にも密着しているが、北朝鮮で作られた映画というのは、日本のように一般公開されるのか、という質問には、「各都市に映画館があるので、個人でお金を払っていく場合もあるけれど、大半は職場単位や人民班、日本でいう町内会のようなグループで観に行くことが多いです。ただ、日本のように毎週新作が公開されるわけではないので頻繁にいく感じではないですね。また2年に一度ピョンヤンで国際映画祭が実施されるときには、中国やヨーロッパの映画も観られるので、チケットは取り合いになるほどです」という意外な一面も。

cinepara また、北朝鮮の人々が実際どのくらい日本の情報を知っているのか、という質問には「日本の一般的な情報が国内に入ってくることはそんなに多くはないですが、ある程度認識はありますね。特に若い人たちは、訪朝した在日の若者から情報を得ることもあるでしょうし。インターネットは普及はしていないですが、その分口コミが早いです(笑)」という興味深い話も。さらに「現在、携帯電話も200万台普及していますし、いまや大学に入るときに親におねだりするものが“携帯電話”、携帯を持っていないと大学で相手にされないらしいです。そういう点は日本と同じですね」という、最近の北朝鮮の若者事情も披露された。

 「ピョンヤンに頻繁に行って思うことは、当然そこにも一般の生活がある、ということ。仕事をして、恋愛をして、といった250万人の暮らしがあるわけで、そういった点は日本の報道からは見えてこない。画一化された北朝鮮像が定着しすぎてしまっていると感じます」という話も続き、本作とあわせ、色々な情報を得て考える貴重な機会となったトークイベントとなった。

 『シネマパラダイス★ピョンヤン』は、シアター・イメージフォーラムほかにて全国順次公開中。


(オフィシャル素材提供)



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