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舞台挨拶・イベント

トップページ > 舞台挨拶・イベント > 『愛について、ある土曜日の面会室』トークショー付き一般試写会

『愛について、ある土曜日の面会室』
トークショー付き一般試写会

2012-12-12 更新

阿部恭子(NPO法人World Open Heart理事長)

愛について、ある土曜日の面会室menkaishitsu

配給:ビターズ・エンド
12月15日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー!

 刑務所の面会室へと向かう人々の心の軌跡を描いた『愛について、ある土曜日の面会室』。12/15(土)の公開を記念して、12/4(火)にトークショー付き一般試写会が開催された。

menkaishitsu 本作には、殺された息子の死の真相を探りに祖国アルジェリアからフランスへと渡る母親ゾラが登場する。彼女は、息子を殺した青年の姉セリーヌと接触し交流を深めてゆくが、そこで浮き彫りになるのは、被害者家族と同様に苦しむ加害者家族の姿だ。「もっと自分に何かできたのではないか……」と自分を責める家族の姿は、愛する家族をもつすべての人にとって、決して他人事ではない。

 今回は、日本で唯一の加害者家族支援をしている阿部恭子氏(NPO法人World Open Heart理事長)が登壇し、加害者家族の実情などを語った。


本作をご覧になってのご感想を教えてください。

 私は第一回目のマスコミ試写会に駆けつけてこの映画を観たのですが、刑務所の面会室で語られる雰囲気は映画を観ているという気がしなくて、仕事をしているときのようなリアルさがありました。


具体的にどのあたりがリアルだと感じられたのですか。

menkaishitsu 日本では土曜日に面会はできない、面会室で触れ合ったりできないなど、面会のシステムがフランスとは違うのですが、刑務所は遠い所にあったり、仕事を休んで面会に行くなど、時間もお金もかかって大変なことだというのは同じだと思います。面会は30分位の時間の中でお話をするわけですが、外から来る人と中にいる人との感情のギャップがとてもあります。中にいる人は「待ってたのに今頃来たのか!」という想いがあり、一方家族たちは「やっと来れたのよ!」という想いでいます。映画の中に映る感情は、現実のものととても似ていました。


阿部さんの活動について、具体的に教えてください。

 あまり考えたくないことではありますが、潜在的に誰もが加害者の家族になる可能性を持っています。交通事故なども含めると、家族がなにか罪を犯してしまうことを避けるのは不可能なので……。私たちは突然加害者になってしまった人が家族の中にいる方のために、離婚など様々な手続きのための情報提供や、面会室や裁判所に付き添ったり、という活動をしています。一番需要が多いのは転居の手続きです。


面会室に付き添いで行かれるそうですが、どんな様子なんでしょうか。

 日本の家族独特なのかもしれませんが、照れくさい、気まずいという感情がお互いにあるようです。なかなか本音を伝えられずにいるので、「本当は早く顔を見たいとお母さんは思っていたけど、面会室に来るのになかなか仕事も休めなくて大変だったんだよ」など、本人では伝えられないことを伝えるメッセンジャーのような役割を担っています。


最後に一言お願いいたします。

 言葉では説明できないことを感じられるのが映画だと思います。家族が罪を犯してしまうということは、あまり想像したくないことではありますが、私は愛する大切な人のために闘う人たちを応援したいと思っていますので、ぜひ一人でも多くの人に映画を観ていただいて、この映画をきっかけに塀の中の人のことも考えてもらえればと思います。


(オフィシャル素材提供)


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