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記者会見

トップページ > 記者会見 > 『大奥 ~永遠~ [右衛門佐・綱吉篇]』西日本記者会見

『大奥 ~永遠~ [右衛門佐・綱吉篇]』
西日本記者会見

2012-12-02 更新

堺 雅人、菅野美穂

大奥 ~永遠~ooku2012

配給:松竹 アスミック・エース
12月22日(土) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
(C)2012 男女逆転『大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]』製作委員会

 2010年10月に劇場公開し、誰も見たことがない男女逆転の世界が話題となり大ヒットした映画『大奥』からはや2年。この度、[連続ドラマ+映画]という壮大な続篇プロジェクトとして再び帰ってきた。

 TBS金曜ドラマ「大奥~誕生[有功・家光篇]」は、毎週金曜日夜10時より放送中、そして劇場版映画『大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]』は、12月22日(土)から全国公開となる。

 時は5代将軍綱吉の時代。江戸時代最も華やかな元禄期、世継ぎ問題に端を発し陰謀と愛憎が渦巻く【男女逆転 大奥】で、京より、富と名声を求めて大奥入りした右衛門佐<えもんのすけ>(堺 雅人)と、徳川の血筋を絶やさないという最大責務を負わせれた5代将軍徳川綱吉(菅野美穂)との、儚くも美しい究極の愛の物語。

 11月30日(金)、『大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]』の西日本記者会見が開かれ、TBSドラマで有功(ありこと)・映画で右衛門佐(えもんのすけ)を演じた堺 雅人、将軍・徳川綱吉役の菅野美穂が記者会見に登壇。二人の人柄が表れた笑顔と暖かい言葉に溢れた記者会見となった。

まずはご挨拶をお願いいたします。

堺 雅人: こちらに到着してすぐ、豚まんとたこ焼きをいただきました。気持ちはすっかり大阪気分です。よろしくお願いいたします。

菅野美穂: 大阪に来るのを楽しみにしておりました。私も堺さんと一緒で豚まんとたこ焼きをいただきました。イカ焼きはいつ食べようかなと思もっております(笑)。よろしくお願いいたします。

公開まで1ヵ月切っておりますが、今の心境をお聞かせください。

堺 雅人: 本作品は、5代将軍綱吉の時代を描いているのですが、現在放映中のドラマでは3代将軍家光の時代で、いわば、その続編にあたります。ドラマも佳境に入っていき、映画『大奥~永遠~』に向かって盛り上がっている気分ですので、やっとこの日が来たかという気持ちです。

菅野美穂: 公開まで3週間ということで、撮っている間は「随分先だな、どうやって完成していくのかな」と楽しみにしていました。ドラマは撮影しながら放送してという感じですが、撮影終わって半分、公開迎えるまで半分という感じで、後半の半分がいよいよ佳境に近づいてるなという感じです。映画の楽しみを噛みしめております。

メリークリスマス! 男女逆転の魅力について教えてください。今の時代男女逆転したら、どんなことやってみたいですか?)

堺 雅人: メリークリスマス! 初めて原作読んだ時に、なんて面白い物語なんだろうと思いました。男女逆転という、ついてる嘘は一つだけなのに、江戸時代の戦国時代の世から平和の世に映り変わる歴史ですとか、肉食系女子、草食系男子といわれるような、女性が元気がいいという現代の映す鏡にもなってるなと思います。男女逆転の面白さは今の世もそうですし、日本の歴史を捉えなおすあわせ鏡になっていると思います。よくできたお話だなと思います。その面白さを一人でも多くの方に観ていただければと思います。

 男女逆転したらというお話なんですが、世の中が男女逆転めいているので、僕自身の生活はあまり変わらないんじゃないかなと思います。日々細々と暮らしております(笑)。

菅野美穂: メリークリスマス! 最初は大胆な思い切った設定だなと思いましたが、男女逆転にしても、お話の中で最後に残るメッセージというのは愛・純粋さだったり、すごく面白いなと思いました。男女逆転しても、変わらないモノは変わらないんだなと思いました。

 ブータンに夏に行ったんですが、女性が家督を継いで、仕事もなさるそうなので、現代の男女逆転といえると思うのですが、国民の皆さんは幸せだと思ってる。興味深いなと思い、男女逆転はアリだなと思いました。

規模の大きなプロジェクトだと思うのですが、さすがに映画の中で、これは大きいなと思ったことはありますか?

堺 雅人: さすがにここで、僕が頂いたギャラのことはお教えするわけにはいかないですが……(笑)。

菅野美穂: 言っちゃえ!言っちゃえ(笑)!

ooku2012堺 雅人: 言っちゃいましょうか(笑)? 映画(2010年公開『大奥』)⇒テレビ(TBSドラマ「大奥~誕生[有功・家光篇]」⇒映画(『大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]』という大きなプロジェクトなんですが、僕が参加させていただいたドラマと映画の時点では、既に、前作の映画があり、大きな流れが動き始めていた最中ですので、聞いてるときからワクワクするような、何しろプロデューサーのワクワクに乗せられて、現場に入りました。原作がなにより今でも続いている、『大奥』サーガと言われてもいいぐらいの壮大な物語ですので、原作読んだ時には、あまりのスケールの大きさに、身震いしたというか、本当に面白い物語だなと思ったので、原作の大きさが一番印象に残っております。

菅野美穂: 衣装合わせとか現場に入った時とか「あれ、自分が思ってるよりも大がかりなんじゃないか?」と思いました。

 自分のことでは、久しぶりの京都の撮影所での撮影で必死だったので、シーンの写真を見せていただいた時に、西田敏行さんと堺 正章さんのシーンがあるんですけど、お二人のシーンを光明寺で撮影されていて、光明寺の飾りの豪華さに、これは大作だと気づきました。自分の撮影ではお鈴廊下も今までで一番長い廊下だったそうなのですが、そこも気づかず、飾りを見て、大作と感じました!!

堺 雅人: 内掛けも豪華で、お鈴廊下も豪華絢爛で、とても似合ってらっしゃって、あまりにも必死で覚えてらっしゃらなかったと思いますが、下から控えてる人間としてはとても素敵な上様でしたので、付け加えさせていただきました。

男女逆転といわれても男性らしい部分・女性らしい部分がありましたが、演じ分けされましたでしょうか?

堺 雅人: 右衛門佐は男らしい男で、権力志向上昇志向がある、たまたま入った先が、男女逆転した世界ということだったんですが、今ドラマで演じている有功は矛盾も含めて飲みこんで、噛み砕くというある意味女性的な人物でしたので、男性的な右衛門佐・女性的な有功という風になんとなくのイメージをしました。

菅野美穂: 表で仕事している時は男性的で、ときめく人がいる時は女性的で、一つのキャラクターで相反する要素をどうやって演じたらまとまりのあるキャラクターで演じられるのかなと思ったのですが、原作で、天真爛漫で支離滅裂みたいな、どこか危うい、女性の中でも相反するところがあったので、いつでも反対側の要素をなんとなく意識の中に残して演じるようにしておりました。

堺さんはストイックに役作りされるというお話を聞いて、動物の走り方を研究したりといった役作りなどをされたこともあるとお伺いしたのですが、今回役作りはされたのですか?

堺 雅人: 動物の走り方は参考にはなりませんでした(笑)。原作が面白いので、この面白さをそのままお伝えしたい、遜色ないものを作れたらという思いがありました。右衛門佐は水無瀬というお公家さんの家の出なんです。水無瀬神宮というゆかりの場所に撮影中に行く機会がありまして、郡司さんとお話する機会がございました。水無瀬の歴史をお話をしていただき、少しイメージが固まり、有意義な時間が過ごせました。水のおいしい神社で有名なのですが、テレビドラマの際も何度か伺うぐらい素敵な神社でした。

菅野美穂: 女性で将軍の役をやらせていただけるなんて、一生に一度の機会だなと思い、将軍家に生まれた境遇をなんとか想像してみようとしたのですが、それは無理だと分かりました。理解しようとする役作りではなく、この人はこういう世界で生きている人なんだと、自分とは別だと思うようにしました。同性として、子を失った悲しみとか自分の人生が崩れて行くってところは理解しやすかったですし、あとは共演者の皆さまが素敵な方たちだったので目を見て、精一杯やるという感じでした。

共演される前の印象と後の印象をお聞かせください。

堺 雅人: 何作か作品を拝見していて、何を考えているか分からない怖い女優さんのイメージで、作品によって全然違うイメージですが、それぞれの役を本当に素がこの人なんじゃないかぐらいに演じられている方だと思いました。大竹しのぶさんと舞台で御一緒させていただいた時、しのぶさんの本来の天真爛漫さと違う憑依する感じ、あんまり近づかないほうがいいのかなと感じさせられる瞬間がありましたが、それと似たイメージでした。

ooku2012 今回ご一緒させていただいて、すごく捉えどころがないと言うか、右衛門佐がなんとか綱吉に爪痕を残そうとして、一本の矢のように深く深く突き刺すようなお芝居の連続なのですが、いくら突き刺しても、菅野さんに突き刺さらないような気がしました。それは結果的にみたら、菅野さんの役作りだったんですが、懐が深くて、どんな言葉を投げかけても、深い淵に小石を投げ込んだように動かないような気がして、大丈夫なのかなと不安でしたが、ラストシーンで全て届いてたことが分かりました。丸ごと、役ごと飲みこまれてしまったような、本当によく分からない人だなと思いました。

菅野美穂: どの役をやられている時も、ご自身の中でテーマがあって、役作りへの意識の高さが、役の後ろから滲みでているような方だなと思っていました。あとは、草食系のイメージだったんですけど、植物そのものな感じの人でした。

 研究熱心なのは私が思っていた以上で、右衛門佐の期間中は研究が進み過ぎて、江戸時代のお話なのに鎌倉時代までいきまして、役のルーツとかそういうところから、流れに戻すようなことをします。監督がすごく困っていて、「俺、堺さんに質問されても困っちゃうよ~」って言ってました。ドラマの時はお手柔らかにって言っておきました。

 穏やかな中にもきびきびとした情熱がある俳優さんだなと思いました。時代劇だと着物や所作は、心情を演じようと思うと枷に感じる時もあるんですが、そういうところもきっちりとノルマじゃなく、能動的にやっている感じがしまして、素晴らしいなと思いました。

この作品からどんなメッセージを受け取ってほしいですか?

堺 雅人: 男女逆転という特殊な状況を描いた作品ではあるんですけど、出来上がったものを観てみると、本格的な普通の時代劇になっております。京都の伝統あるスタッフの方々が丹精こめて作った作品で、東京ではなく京都で作った意味がある作品であります。なるべくいろいろな方に観ていただきたいですし、テレビ・シリーズをご覧になっていらっしゃらない方も、男女逆転ということを頭に入れていただければ、楽しめる作品です。原作もお読みになっていない方も楽しめますので、どこに出しても恥ずかしくない恋愛映画が出来上がっております。

菅野美穂: 元禄時代のお話なので、セットもそうなんですが、それぞれのキャラクターの着物が美しくて、男性の着物に色があるというのは男女逆転ならではのものだと思っております。見ごたえのある場所、世界遺産だったり、名所での撮影も多かったので、いろいろな意味で見ごたえがあります。原作の素晴らしさはもちろんですが、出演されている方の演技が素晴らしかったので、逆に気軽に映画館に来て下さい。


(オフィシャル素材提供)


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