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舞台挨拶・イベント

トップページ > 舞台挨拶・イベント > 『Virginia/ヴァージニア』コワ~い真夏の怪奇ミステリー対談

『Virginia/ヴァージニア』
コワ~い真夏の怪奇ミステリー対談

2012-08-12 更新

辛酸なめ子(コラムニスト)×山口敏太郎(オカルト作家・研究家)

Virginia/ヴァージニアvirginia

配給:カルチュア・パブリッシャーズ
ヒューマントラスト有楽町にて公開中ほか、全国順次公開
(C)Zoetrope Corp.2011

 現在公開中のフランシス・フォード・コッポラ監督最新作『Virginia/ヴァージニア』の公開記念イベントが代官山蔦屋書店にて行われた。コラムニストの辛酸なめ子とオカルト作家・研究家の山口敏太郎が登壇、オカルトからアイドルまで多岐にわたってトークが繰り広げられた。

映画『Virginia/ヴァージニア』の感想

virginia辛酸なめ子: 普段は恐い映画が苦手なのですが、この作品は不思議と恐くなく、面白く拝見しました。主役の売れないオカルト作家ホールがサイン会を金物屋の一角で開くんですが、全然お客さんが来なくて、ここのシーンは、過去の自分の哀しいサイン会を思い出しました。お客さんのいない会場で記念撮影して帰るという……。

山口敏太郎: ホールのように僕も実際オカルト小説を書きますが、気がつくと自分自身のことに言及してしまって、あとで読むと恥ずかしくなることがあります。創作には作者の性癖が出ると思うんですよ。そう考えると、コッポラは、かなり「少女」が好きなんじゃないかなと。

劇中に出て来るエドガー・アラン・ポーについて

辛酸なめ子: ウディ・アレン監督の『ミッドナイト・イン・パリ』でも、劇中にフィッツジェラルドやヘミングウェイが出て来て小説の指南をしてくれますが、『Virginia/ヴァージニア』もポーが出て来て、謎の解決に導いてくれますよね。最近は丹波哲郎さんが喋ったという体で大川隆法さんが本を出していますが、あれはご遺族にどこまで許可を取っているのか……。

山口敏太郎: あれちょっとズルい(笑)。過去の偉大な著名人が出て来ると、ぐっと作品の格が上がりますよね。日本にも昔から、小泉八雲とか実在の人物が登場して探偵をするというフィクションが存在しますしね。

ヴァンパイアについて

辛酸なめ子: オカルト作家のホールが書く本のテーマが「魔女」、そして「ヴァンパイア」とジャンルが分かれていますが、日本だとわりとそこは一緒のジャンルにしているような気がします。最近はヴァンパイアものが流行っていますよね。

山口敏太郎: アメリカでは、「魔女」は気持ち悪くて恐ろしいもの、「ヴァンパイア」はお洒落でカッコいいものとしてとらわれ、全く違う認識のようですよ。

エル・ファニングについて

辛酸なめ子: 娘のソフィア・コッポラの監督作『SOMEWHERE』もまさに一挙手一投足が「少女」で、それを見たコッポラが今回、いいなと思って起用したのかなと。「現場ではただ13歳の少女であることだけを求められた」とエル・ファニングが言っていたそうですし。

山口敏太郎: あの白いコルセットのドレスやネグリジェが、まさにゴシック・ロリータで、それが赤い血に染まるところがアーティスティックで幻想的でしたね。

ロリータについて

virginia辛酸なめ子: エル・ファニングはすでに160cmを超えていますが、ロリータ的な魅力の対象として、アメリカと日本ではだいぶ違いますよね。日本では芦田愛菜ちゃんや本田望夢ちゃんのように、小さくて可愛らしい子たちに求めているような気が……。

山口敏太郎: コッポラは「ロリータとはこういうものだ!」と直球で日本人に提示しているような気がしましたね。

辛酸なめ子: そういえば、元オアシスのノエル・ギャラガーも、いまの日本のアイドル業界に苦言を呈したというニュースがありましたよね。AKBは工場から大量出荷された粗悪品、と。それについてはどうですか?

山口敏太郎: 僕はAKBを大量生産とは思わないですよ。あれは戦略だと思っていますしね。でもメンバー同士が、かつてのおニャン子のようにドロドロしてなくて、もっとドライにライバル意識を持って競い合っていると感じます。

辛酸なめ子: 山口さんの今注目のアイドルはいらっしゃいますか。私はいま「私立恵比寿中学」に注目しています。

山口敏太郎: 「ももクロ」はダメなんですか。僕は彼女たちの無駄に頑張っている感じが好感持てます。でも本当に好きなのは、アイドリングですけどね(笑)。

辛酸なめ子: 「ももクロ」、あまり戦隊ものに興味を持てなくて……。

映画のおすすめポイント

辛酸なめ子: 遊園地のお化け屋敷のアトラクションのような面白さで、笑えるところもありますし、恐いのが苦手な人でも、楽しめる映画だと思います。


(オフィシャル素材提供)


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