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インタビュー

トップページ > インタビュー > 『裏切りのサーカス』ゲイリー・オールドマン オフィシャル・インタビュー

『裏切りのサーカス』
ゲイリー・オールドマン
オフィシャル・インタビュー

2012-04-17 更新

外向的な人物を何人も演じてきたから、これほど平静で寡黙な男を演じるのは楽しかったよ

裏切りのサーカスcircus
Jack English (C) 2010 StudioCanal SA

ゲイリー・オールドマン GARY OLDMAN

 1958年3月21日、イギリス、ロンドン生まれ。

 先日発表されたアカデミー賞での、自身初となる主演男優賞ノミネートは記憶に新しい。さらに昨年、英・エンパイア賞“アイコン賞”を受賞、映画界で長きに渡り評価され続ける、第一線で活躍する演技派俳優。

 『ハリー・ポッター』シリーズ(04/05/07/11)のシリウス・ブラック役と、『バットマン』シリーズ(05/08/12)のゴードン警部補役で世界的に有名となる。

 79年から舞台俳優としてキャリアをスタート、映画で最初に注目されたのは、シド・ヴィシャスを演じたアレックス・コックス監督の『シド・アンド・ナンシー』(86)。その後、スティーヴン・フリアーズ監督の『プリック・アップ』(87)、オリヴァー・ストーン監督の『JFK』(91)、ドラキュラに扮したフランシス・フォード・コッポラ監督の『ドラキュラ』(92)、トニー・スコット監督の『トゥルー・ロマンス』(93)、ベートーヴェンを演じた『不滅の恋/ベートーヴェン』(94)などの話題作に出演。リュック・ベッソン監督の『レオン』(94)では、悪徳捜査官を演じ、強烈な印象を残した。続いてベッソン監督の『フィフス・エレメント』(97)、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、製作も手がけた『ザ・コンテンダー』(00)、リドリー・スコット監督の『ハンニバル』(01)など数々の名作に出演、怪優として名を成す。

 一方で、脚本も手がけた『ニル・バイ・マウス』(97)では監督業に進出、英国アカデミー賞作品賞とオリジナル脚本賞を受賞し、英国インディペンデント映画賞の6部門にノミネートされた。

 元MI6諜報員にして、スパイ小説の大家ジョン・ル・カレが描く、リアルスパイ小説の金字塔、「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」待望の映画化作品『裏切りのサーカス』。これまでのエキセントリックな役柄から一転、平静で寡黙な老諜報部員をストイックに演じてアカデミー賞主演男優賞に初ノミネートされた英国の名優ゲイリー・オールドマンが、本役を演じた喜びを語った。


オファーを受けた感想は?

 光栄だったよ! スマイリー役のオファーもそうだけど、作品に加われるだけ光栄だ。何しろ素晴らしい役どころだからね。

演じた主人公、ジョージ・スマイリーについて

 スマイリーは英国諜報部に所属するスパイだ。原作者ジョン・ル・カレ自身の経験(元・英国諜報部員)がリアルな人物を創り出したんだ。ジェームズ・ボンドとは対照的に描かれていて「アンチ・ボンド」なんだよ。穏やかで、聡明で、洞察力がある。スパイ活動の探究者であり、機知を生かして官僚機構も巧みに操る。並外れた記憶力があって、何事に対しても呑み込みが早いんだ。そして人間の些細な欠点、弱さ、誤りやすさを、生まれながらに察知する力を持つ。自分の仕事の暗く、非論理的で、酷い側面を認識して、理解しながらも強い道徳観を持っている。外向的な人物を何人も演じてきたから、これほど平静で寡黙な男を演じるのは楽しかったよ。

原作について

 ジョン・ル・カレの作品には彼自身が投影されていてセリフや登場人物の中に彼が見え隠れしている。自伝的な小説と言っても過言ではないね。作品からは彼や家族の姿がうかがえる。特にこの作品の原作はその要素が強いと思うよ。

役作りについて

 原作で描かれている彼の容姿は決してスマートではない。体形が悪いせいで高級な紳士服を着ていても似合わず、背が低く太っていて眼鏡をかけている。でも容姿は関係ないんだ。ル・カレは「自由に演じろ」と言ってくれたよ。自分のスマイリー像を作ればいいと。私たちはスパイ活動に対してかなり非現実的な見方をしがちだけど、ル・カレはその実態を見せていると言える。ル・カレと長い時間を過ごし話し合いながら、彼を観察して細かい点をいくつか参考にした。そう、(TVシリースでスマイリーを演じた)アレック・ギネスも同じことをしたんじゃないかな。


(オフィシャル素材提供)


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