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舞台挨拶・イベント

トップページ > 舞台挨拶・イベント > 『手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく』完成披露試写会舞台挨拶

『手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく』
完成披露試写会舞台挨拶

2011-05-23 更新

吉永小百合、堺 雅人、観世清和、吉岡秀隆、黒谷友香、観世三郎太、藤原道山、森下孝三監督ほか

ソラニン

配給:東映/ワーナー・ブラザース映画
2011年5月28日(土)より全国にて公開
(C)2011「手塚治虫のブッダ」製作委員会

 アニメーション映画『手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく』の完成披露試写会が、都内劇場にて開催され、吉永小百合、堺 雅人、能楽観世流二十六世家元の観世清和、吉岡秀隆、黒谷友香、観世三郎太、本作のメインテーマを手がけた藤原道山(尺八奏者)、そして森下孝三監督が舞台挨拶に登壇した。
 この日の舞台挨拶の模様は、被災地であるワーナー・マイカル・シネマズ名取エアリ(宮城県名取市)やワーナー・マイカル・シネマズ福島(福島市)を含む全国14劇場にも中継された。
 最初に、尺八演奏家の藤原道山が登場し、オリジナル曲である「東風」とメインテーマの2曲演奏。荘厳な尺八の音色で会場を盛り上げた。

 チャプラの母の声とナレーションを担当した吉永は「素敵な息子(堺)と一緒に、ワクワクしながらスクリーンを見つめながら演じました」とアフレコを振り返った。吉永は9日に被災地である宮城県名取市を訪問したことを明かし、「まだ信じられない光景がありました。私たちは、もっともっと長くサポートして行かなければならないと強く感じました」と心痛な面持ちで報告。
 奴隷の身分から強国・コーサラの将軍へと上りつめたチャプラの声を担当した堺も「皆さんにご挨拶ができて嬉しいです」と笑顔で語りかけ、「いろんな意味で第一歩になる作品だと思っています」と被災地に映像が届けられることを喜びつつ思いを伝えた。

 シッダールタの父の声を担当した観世清和は、能以外のジャンルでの仕事は初めてだそう。「能は鎮魂の舞台と言われています。本作は生と死という普遍をテーマにしており、能と通じる作品だと思います」と語った。清和さんの息子である三郎太は、「(声優として父子共演を果たし)良い思い出になりました」と緊張しながら挨拶した。

 声優初挑戦となった黒谷は「スタッフやキャストのみなさんのお力を借りて務めることができました」と明るい表情で挨拶。

 シャカ国の王子として生まれ、後のブッダとなるシッダールタ担当の吉岡は、「こんな僕にブッダが出来るのかと、今でも恐れ多い気持ちです。ブッダが今を生きる私たちの心の糧になるよう祈っています」とコメントした。

 森下監督は、本作を実質6年かかって完成させたことを明かし「やっと終わったという感じ」とホッとした様子を見せ、「ブッダを中心に生きる人々を描いた命のドラマです。観終わったらお釈迦さまとの距離が近くなったと感じてもらえるのでは」と熱くアピールした。

 最後に再び吉永が「私は、子供の頃から映画によって励まされ、感動して生きてきました。スポーツや音楽と共に映画が傷ついた方々のお心を癒すことができたら、(観た方が)元気になってもらえればと切に願っております」と真摯にメッセージを伝え、会場は温かい拍手に包まれた。

 「ブッダ」は、手塚治虫がマンガ誌「希望の友」「少年ワールド」「コミックトム」(潮出版社)で72~83年に連載したマンガ。ブッダ(釈迦=しゃか)の生涯を壮大なドラマとして描き、エンターテインメント作品に仕上げた。マンガ界のアカデミー賞と呼ばれる米国のアイズナー賞最優秀国際作品部門を04、05年に連続受賞。手塚さんのキャリアで最長となる10年の歳月を費やしたライフワークで、国内で約2000万部を発行、英語、フランス語、ポルトガル語、韓国語、中国語、スペイン語、イタリア語で翻訳されている。

 全3部作となる本作だが、第1部だけで製作費10億円という大作。第1部の主題歌はロックバンド「X JAPAN」の「Scarlet Love Song」。

(文・写真:Sachiko Fukuzumi)


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