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記者会見

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『プリンセスと魔法のキス』記者会見

2010-02-24 更新

ジョン・マスカー&ロン・クレメンツ監督、ピーター・デル・ヴェッチョ(プロデューサー)、梅田直樹、益若つばさ夫妻

プリンセスと魔法のキス

配給:ウォルト ディズニー スタジオ モーション ピクチャーズ ジャパン
2010年3月6日(土)より全国ロードショー!!
(C)Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.

 同作は、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが、一度は撤退を宣言した伝統的な手描きアニメーションを復活させた作品。ディズニーお得意の“魔法”が奇跡を起こす。
 映画『プリンセスと魔法のキス』の来日記者会見が都内ホテルにて行われ、ジョン・マスカー&ロン・クレメンツ監督と、プロデューサーのピーター・デル・ヴェッチョ、そしてゲストに本作の“魔法大使”を務める梅田直樹、益若つばさ夫妻が登壇した。

 フルCGアニメの旗手であるジョン・ラセターが「自分のこよなく愛するセル画の手描きアニメを復活させたい」と申し出てから6年。ディズニーの伝統であるミュージカルの形式を持ち、プリンセスが登場する手描きアニメ『プリンセスと魔法のキス』が完成した。
 クレメンツ監督は「私たちは、宮崎 駿監督の作品の大ファン。手描きアニメーションの作品は、日本の観客にきっと受け入れてもらえる」と挨拶。

 マスカー監督は「日本という文化は手描きを受け入れているので、日本の皆さんに『白雪姫』からのディズニーの遺産の世界を、才能あふれるアーチストたちの実力を、お見せできる機会をもらえたのは本当に嬉しいことです」とコメントした。

 さらに、マスカー監督は手描きアニメの魅力について「子供の頃、絵を描くのは好きだったと思いますが、その絵が命を持つというのは素晴らしいことです。手描きには温もりがあります。頭の中で思ったものをその場で紙に表現することができるのです。私は子供の頃からバンビなどのアニメを見て、実写よりも本物らしく、バイタリティを感じていました」と語った。

 プロデューサーのピーター・デル・ヴェッチョ氏は「ディズニーのアーティストたちは手描きもCGも器用にできるのですが、みんな手描きに戻りたくてしょうがないという気持ちが溢れていて、やる気満々でした」と製作時を振り返り、「ディズニーは今後もCGデジタルと手書きの両方の作品を作っていきます」と力強く語った。
 ディズニーは手描きの手法をやめることになったとき、今まで使っていた鉛筆や画用紙、作業デスクなどすべて処分することになったのだが、上司の命令に背いて、あるスタッフが、作業デスクを捨てずに倉庫に隠していたという。そして、手描きの手法を復活させることが決まったとき、その倉庫の扉が開けられたのだ。
 マスカー監督は「中に並べられた作業デスクを見た時、私はまるで魔法にかかったような気持ちになりました。これがディズニーの魔法なんだと、感動しました!」と興奮気味に語った。3人の発言から、スタッフの作品に対する愛情と意気込みの強さが伝わって来た。

 本作の舞台は1920年代のニューオーリンズ。ニューオーリンズを舞台にしたのはラセターのアイデアだが、20年代を時代設定に選んだのは監督2人のアイデアだったという。「この時代にこの地でジャズが生まれ、世界中に広がっていった。ニューオーリンズにはあらゆる国の文化が根付いており、視覚的に描いても面白いと思った」と語った。
 ニューオーリンズが舞台ということで、ヒロインはアフリカ系アメリカ人になり、受け身のプリンセスではなく、女性の自立心を描くことになった。物語を彩る音楽にもジャズ、ブルース、ゴスペルなどの幅広いジャンルを取り入れている。

 記者会見の後、本作の“魔法大使”になったモデルの梅田直樹・益若つばさ夫妻がプリンスとプリンセスのコスプレ衣装で登場。

 すでに試写で同作を鑑賞した梅田は「子供が大きくなったら一緒に観たい映画」、益若も「家族愛を感じた。夢は叶うという希望を持てる映画だけれど、願うばかりではなくて、努力も必要なんだという、大事なことも教えてくれる映画。家族みんなで観てほしい」と感想を述べた。
 「日本にかけるとしたらどんな魔法をかけたい?」と聞かれた益若は「日本人は働きすぎ。外国人はもっとのんびりしている。なので、日曜日をめっちゃ長くしたい」とコメントし、会場を笑わせた。
 その後、梅田が益若のほおにキスすると、スモークが噴射され二人の姿が見えなくなり、再び現れたときにはカエルの衣装にチェンジしているというマジックが披露され、会見を盛り上げた。

 最後に、来日した3人は「ぬくもりや温かみが感じられる手描きの手法を使い、プリンスと結ばれたいとは思っていない活発な21世紀の女性像を描きました。若い女性たちに共感してもらえたら……」と観客に向けてメッセージを贈った。

ファクトリー・ティータイム

『プリンセスと魔法のキス』は、音楽とギャグが満載、ワニやホタルなどの愛くるしいキャラクターも登場し、笑いと感動の両方が楽しめる。ひたむきに夢を追う女性とカエルの姿に変えられた王子とのラブ・ストーリーを描くロマンチックなミュージカル・アニメ。ラストシーンの美しさに涙せずに入られない。
(文・写真:Sachiko Fukuzumi)


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