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作品紹介

トップページ > 作品紹介 抱擁のかけら

2010-01-25 更新

原題:LOS ABRAZOS ROTOS

抱擁のかけら
(C)EL DESEO,D.A.,S.L.U. M-2535-2009
(C)Juan Gatti / El Deseo
(C)2009Emilio Pereda & Paola Ardizzoni El Deseo


イントロダクション
 『オール・アバウト・マイ・マザー』、『トーク・トゥ・ハー』、『ボルベール<帰郷>』の女性讃歌三部作で、世界中の女性たちのハートをつかんだスペインの巨匠ペドロ・アルモドバル監督。待望の最新作で彼は、新たなる愛の物語に挑んだ。
 生涯をかけると誓った愛が崩壊し、人生までも狂わされてしまったハリー(マテオ)を演じるのは、『バッド・エデュケーション』のルイス・オマール。名前も職業も変え、レナとの思い出を封印することで、耐え難い悲しみから逃れるが、それは愛という光のない人生だった。記憶を解き放つことで、レナへの愛が甦り、その愛のために、投げ出した映画を完成させることを決意したハリーの人生もまた、再生していく。
 レナを演じるのは、『ボルベール〈帰郷〉』でアカデミー賞にノミネートされ、09年に『それでも恋するバルセロナ』で見事アカデミー賞を受賞したペネロペ・クルス。アルモドバルとのタッグは、これが4度目となる彼女は、「この脚本は、私の人生の中で読んだ最高のもの。複雑で大胆で、最初から最後まで驚きに満ちている」と語る。愛すること、愛されること、仕事で成功すること──その全てを手に入れたいと願う、女の中の女を圧倒的な演技力で魅せている。悲劇的な愛の結末を遂げたレナもまた、ハリーの記憶の中で、美しく輝き続ける。さらに映画が完成すれば、彼女は女優として永遠の命を吹き込まれるのだ。
 ペネロペ・クルスの最高の演技を得たアルモドバルは、「死ぬ瞬間も抱き合っていたい」と願う女と男の〈究極の愛〉の、誕生から崩壊、そして再生までを描ききった。人は、何度挫折や破滅を繰り返しても、立ちあがることができる。痛みを知ったほうが、喜びも深くなる。これは、そんな人生の素晴らしさを謳いあげる、アルモドバルの人生讃歌なのだ。


ストーリー
 欲望と裏切りが引き起こした事件により、生涯をかけた愛、視力、そして人生までも失ったハリー・ケインは、過去を封印し、名前を変えて違う人生を生きてきた。しかし、破られた写真だけは捨てることができなかった。あれから14年、事件の謎を握る男との再会をきっかけに、ハリーは封じ込めた愛と向き合う。
 あの頃、ハリーはマテオの名前で映画監督として活躍、女優を夢見る女性レナと出逢う。二人はひと目で恋に落ちるが、レナには富と権力で彼女を支配するパトロン・エルネストがいた。マテオとの出逢いで、愛に目覚め、女優として生きる喜びを知ったレナは、エルネストとの関係に終止符を打とうとする。しかし行き過ぎた愛が、二人を引き裂く事件を引き起こす。記憶の底の愛は、引き裂かれた写真のかけらを繋ぎあわせることで鮮やかに甦ろうとしていた。そしてそこに浮かび上がるある真実とは……。

(2009年、スペイン、上映時間:128分)

キャスト&スタッフ
監督・脚本:ペドロ・アルモドバル
出演:ペネロペ・クルス、ルイス・オマール、ブランカ・ポルティージョ、ルイス・ゴメス、ルーベン・オカンディアノ、タマル・ノバスほか

配給
松竹
2月6日より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開

オフィシャルサイト
http://www.houyou-movie.com

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