インタビュー・記者会見等、映画の“いま”をリポート!

Cinema Factory

Cinema Flash





広告募集中

このサイトをご覧になるには、Windows Media Playerが必要です。
Windows Madia Player ダウンロード
Windows Media Playerをダウンロードする

記者会見

トップページ > 記者会見 > 『かいじゅうたちのいるところ』来日記者会見

『かいじゅうたちのいるところ』来日記者会見

2010-01-11 更新

マックス・レコーズ、スパイク・ジョーンズ監督、ビンセント・ランディ(プロデューサー)

かいじゅうたちのいるところ

配給:ワーナー・ブラザース映画
1月15日(金) 全国ロードショー
(C)2009 Warner Bros. Entertainment Inc.

 世界で2000万部以上、日本で100万部以上を売り上げているモーリス・センダック(1963年出版)の絵本を『マルコヴィッチの穴』などを手がけた奇才スパイク・ジョーンズ監督が実写映画化。
 わがままで、寂しがり屋の少年“マックス”が、母親とケンカをして家を飛び出し、不思議な森に迷い込み、かいじゅうたちと出会う…という、ファンタジックなストーリー。
 主演のマックス・レコーズ、スパイク・ジョーンズ監督とプロデューサーのビンセント・ランディが来日記者会見に登場した。

まずはご挨拶からお願いします。

スパイク・ジョーンズ監督: この作品を携えて日本に来られたのをうれしく思っている。(世界公開の)最終ストップが日本となり、素晴らしい終わり方になったね。皆さんに作品を楽しんでいただきたい。
マックス・レコーズ: この作品にかかわったころは9歳だったけど、今は12歳になったよ。昨日は少し時間があったので、ジブリ美術館に行ったんだ。すごく楽しかった。
ビンセント・ランディ: 東京に来るのをいつも楽しみにしているんだ。

マックスを演じた感想を聞かせてください。 狼の着ぐるみを着た感想はいかがでしたか?

マックス・レコーズ: 撮影中は毎日、何も考えずに、車に乗ってどこかに行って演じる、ということの繰り返しだったよ。かいじゅうたちを相手に演技するときも、特に何も考えずに、中に入っている俳優さんと演技をするという気持ちでやったんだ。それと、狼の着ぐるみは全部で56着くらいあって、シーンによって汚れ具合が違ったりするのを着た。汚くて暑苦しくて嫌なものもあれば、それほどでもない着心地のものもあったよ。

マックスくんについて教えてください。

スパイク・ジョーンズ監督: キャラクターを見つけるためにアメリカやヨーロッパなどで1000人位の子供をオーディションしたんだ。マックスは、感情的な部分でリアルな演技ができたんだ。彼なしではこの映画は出来なかったと思うよ。それと、主人公と名前が同じだったのはボーナスだね(笑)。感謝しているよ。

マックスくんから見た監督の印象について教えてください。

マックス・レコーズ: 撮影現場でも全然厳しくなかったんだ。その時々に説明しながら「出来る?」って感じだった。その繰り返しだったよ。僕にとって監督は“第二の父親”って言えばいいのか、年に2回しか会わない、クレイジーなおじさんといった感じかな……(笑)。
ビンセント・ランディ: 監督を目の前にして、本音は言えないよね(笑)。

映画音楽に、グラミー賞にノミネートされた実績を持つカレン・オーを起用された理由を聞かせていただけますか?

スパイク・ジョーンズ監督: 映像と同じようにナイーヴでイノセンスで、エモーションとしては感情の奥行きがほしかった。彼女の音楽は心から出ている。そんなカレンの曲はこの映画にぴったりだった。みんなが9歳の頃を思い出すような映画にしたかったんだ。

CGではない、かいじゅうたちはどのようにして実現されたのでしょうか?

ビンセント・ランディ: どうやってかいじゅうたちに生命を与えるか、というのは大事な問題だった。全てをCGにすれば、俳優は何も無いところで演じなくてはいけない。それでは自然な演技は出来ない。自然な感じを出すためにも、実際にかいじゅうを動かすこと、面と向かってやり合うことで、よりリアリティが生まれると思い、何年もかけて我々が求める動きを追求したんだ。
スパイク・ジョーンズ監督: かいじゅうとの撮影は大変だったよ! 彼らは200キロ近くあるし、なかなか言うことを聞いてはくれない。危険と隣り合わせの撮影だった。かいじゅうたちはときどき、機嫌が悪くなって、僕らを食べようとしたり、かじったりしてくるんだ(笑)。実際に僕は、指を一本食べられちゃったよ(笑)。(指を一本隠して手をかざして見せた。)
マックス・レコーズ: 僕は、中に入っている俳優さんとの演技をしている感じがした。自分のやる自然な形で演じられたよ。

最後にマックスくんからメッセージをお願いします。

マックス・レコーズ: 僕とスパイクとビンセントの3人がこの映画を観て、それぞれ感じ方や受け止め方が違ったんだ。きっと観る人それぞれが、この作品を通してユニークな体験ができると思うよ!

ファクトリー・ティータイム

 ゲストとして、先日、結婚後第一子の妊娠を発表したばかりの永作博美が、大きな花束を持って、純白のワンピース姿で登場した。もともと原作の絵本のファンだったことを明かした永作は、今回日本語版吹き替えで女性かいじゅうの“KW”の役を担当してる。「観れば観るほどにこの映像に取りこまれていきました。3回泣いて、笑った数は数えられません。でも、初めての声の出演はとても難しかったです。KWはとても色っぽかったんです。それを壊さないように、表情だけを頼りにやらせていただきました」と声優初体験の感想を語った。続けて、「特にターゲットの世代というのはなく、すべての老若男女に観てほしい作品です。絵本だから優しい話かな、と思う方もいるかもしれませんが、そこはスパイク監督の作品なので、びっくりさせられます」と映画をアピールした。
 スパイク・ジョーンズ監督の新境地とも言えるこの作品を是非、劇場で楽しんでほしい。

(文・写真:Sachiko Fukuzumi)


Page Top