2021-05-27 更新
柴咲コウ
映画『クルエラ』の公開直前イベントが都内で行われ、日本語吹替版キャストを務めた柴咲コウが、クルエラ(エマ・ストーン)をイメージした真っ赤なパンク・ファッションで登壇した。
本作は『101匹わんちゃん』のヴィランとして知られるクルエラの誕生秘話が描かれる。1970年代の英ロンドンを舞台に、ファッションデザイナーを夢見る少女エステラが狂気に満ちたクルエラへと変貌していくさまが映し出される。柴咲が日本語版のクルエラを担当。
颯爽と登壇した柴咲は「印象的なシーンでクルエラが赤いドレスを着ているので、今日は私も合わせてみました」と語り、「赤い色は10年ぶりくらいかな。しばらく身に着けていなかったのですが、情熱を感じる色を着たくなって……。今日の衣装は気持ちにぴったりです」と笑顔を見せる。
アフレコについて柴咲は、「自分は120%くらいの気持ちでやっていてOKと思っていても、後で見てみるとダメなことが多い。声だけでは、動きや表情は伝わらないので、苦労しました……」と振り返った。さらに、「自分自身を出したくないと思って演じていました。後で見て、それはあまり感じなかったので良かった」と感想を述べた。
私利私欲のためなら手段を選ばない稀代の悪女として知られるクルエラと共通している部分を聞かれ、柴咲は「セリフやエンドソングの歌詞の中に『心の声に従う』という言葉があるのですが、それは日頃から大切だと感じていました。普段正直に行きたくても葛藤ばかりなんですよ……。葛藤を抱えていてこそ『心の声に従う』というメッセージに説得力があるんだと思いました」と語った。柴咲は、今作の日本語版のエンドソング「コール・ミー・クルエラ」も担当している。
クルエラの魅力については「悪役というところでフィーチャーされるけれど、今回はどうしてそうなったのかという理由に共感してくださる人がたくさんいらっしゃるんじゃないかと思います。クルエラのバックグラウンドが描かれているわけですけど、クルエラが矛盾にぶち当たったときに、折れずに自分を生きていくという覚悟は美しいなと思いました」とコメントした。
柴咲は、将来の夢も告白。「心の声に正直に生きています。将来、同じ意識や思いが共通している人たちとユートピアのような場所を作りたい。馬に乗ったり、畑を耕したり……。協調性や、社会に必要とされることも大切だけど、自分自身が自分の一番の味方で、応援者で、支持者でありたいと思うし、それでこそ自分が生かされるのかな。自分の支持者でいたい。今後も正直に生きていきたいなと思います」と話す。柴咲は、東京以外に北海道にも拠点を持ち、スローライフを実践している。
最後に柴咲は作品について「ファッションも素晴らしくて、なにより音楽がかっこよくて、たくさんの名曲が散りばめられています。パッションが感じられる映画です。観て勇気をもらえた作品です。ぜひ、劇場で観て下さい。字幕と吹替で2度と言わず、3度、4度と楽しんでいただけたら嬉しいです」とアピールした。
(取材・文・写真:福住佐知子)
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