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『ヒッチャー ニューマスター版』
トークショー

2021-01-18 更新

白石晃士(映画監督)、村山 章(映画ライター)

ヒッチャー ニューマスター版hitcher 配給:アンプラグド
シネマート新宿ほか全国順次公開中!
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 1月17日(日)、『ヒッチャー ニューマスター版』の公開を記念したトークショーがシネマート新宿で行われ、『不能犯』(18)、『貞子vs伽椰子』(16)の白石晃士監督、映画ライターの村山 章氏が登壇。今回のトークショーは、新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、有効な客席を半数に絞っての開催となったが、万全な対策の中多くの方が来場し、盛り上がりをみせた。


 本作は、殺人ヒッチハイカーを乗せたばかりに、その後逃げても逃げてもひたすら狙われ続ける青年の恐怖と絶望を描き、アメリカ全土に“恐怖のヒッチハイカー”というトラウマを植え付けたサイコ・スリラー。シンプルなストーリーながら、全編に異様な緊張感を持続させることに成功、と同時にド派手なアクションの連続で、観る者に恐怖と興奮を与える傑作として、今もなお多くの映画ファンに愛されている。

 冒頭の挨拶で、白石監督はジョン・ライダー、村山さんはジム・ハルジーに似ている格好であると話題になり、たった今観賞を終えた観客たちを盛り上げてトークショーがスタート。本作を公開時に劇場で観賞し、以降何度も見ていると語る白石監督。自身の監督作である『不能犯』(18)の撮影時にも、主演の松坂桃李さんに超然とした存在感の参考として『ヒッチャー』を見てもらったといい、「必要のない情報は入れない作品作りの教科書的な映画になっている」と明かし、過去を描かずに、今の行動や表情でキャラクターを表現する描き方に無意識的に影響を受けていると語った。村山氏は「何かが欠けたらここまでの映画になっていない。奇跡のような映画だ」と語り、白石監督も「人ならざる者が介在している奇跡的な映画」と同調した。

 第88回アカデミー賞®では作品賞ほか10部門でノミネートをされた『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)などの撮影も担当し、本作の撮影をしたジョン・シールについても触れ、「テレビで見ていたら気づかなかったが、今回劇場でニューマスター版を改めて観ると、死ぬほど美しい光の使い方をしている」と絶賛。

 また、ジョン・ライダーを演じたルトガー・ハウアーの演技を「この映画で一番の功績」だと話し、スクリーンで見ると、少しの表情や動きで役の感情を表している彼の演技をより感じることが出来る、と劇場で見ることの意義を熱く語った。

 最後に、「見せ方が非常に上品で、芸術的な映画だ」と本作の魅力を語り、大盛況の中イベントは幕を下ろした。



(オフィシャル素材提供)



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