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『あなたにふさわしい』初日舞台挨拶

2020-06-13 更新

山本真由美、橋本一郎、宝 隼也監督

あなたにふさわしいanafusa 配給:アルミード
アップリンク吉祥寺にて公開中ほか全国順次公開
© Shunya Takara

 避暑地を舞台とした大人の恋愛映画『あなたにふさわしい』は、1つの別荘をシェアした2組の夫婦が、離婚の危機に直面する5日間の物語。6月12日(金)、アップリンク吉祥寺にて初日舞台挨拶が行われ、山本真由美、橋本一郎、宝 隼也監督が登壇した。

 本作は、第19回TAMA NEW WAVE ある視点部門やボストン国際映画祭2019など国内外の映画祭で上映され、ロサンゼルスのJAPAN CUTS Hollywood 2019では、日本のより良いコンテンツを世界に広めるために設置されたフィルミネーション賞を受賞した。

 本作の軸となる夫婦を、『テイク8』(15/監督:上田慎一郎)でヒロインを演じ、同じく上田監督の『カメラを止めるな!』では主題歌を歌唱した山本真由美と、『殿、利息でござる!』などデビュー以来話題作への出演が続く橋本一郎が演じ、オイド映画祭東京では主要キャストが特別賞(演技部門)を受賞。

 初日舞台挨拶には、心に空いた穴を埋めるため不倫をし、絶縁状も用意する専業主婦役の山本真由美とその夫役の橋本一郎及び、本作で長編監督デビューの宝 隼也監督が登壇し、コロナ禍に公開日を迎えた想いや撮影秘話を語った。


 新型コロナウィルス対策で、アップリンク吉祥寺では、“登壇者もマスク着用で、お客様との間にビニールカーテンを貼り、登壇者は3人のみ”ということで、宝 隼也が司会を担当。「本作は初めての長編なんですけれども、2017年から準備して、やっと完成して、やっと上映となったのですが、大変な世の中となってしまい、不安ななか準備してきました。ただ、こうやって映画館がやっているということが本当に救いとなっています。『あなたにふさわしい』は小さい映画なんですけれども、本日から上映が始まりますので、ぜひ応援していただけたら嬉しいです」と挨拶。


anafusa

 緊急事態宣言を経て初日を迎えた想いを聞かれた山本は、「映画が公開されるか不安だったんですけれど、こうやって公開初日を迎えられたことを本当に嬉しく思っています」、橋本は「舞台や映画(の撮影)が飛んだりするなか、初日を迎えることができて本当に嬉しく思います」と挨拶した。

 本作は、濱口竜介監督の『ハッピーアワー』も執筆した高橋知由が脚本を執筆。脚本を読んだ時の感想を聞かれた山本は、「直接的な言葉のやりとりというよりは、行動だとかが一つひとつ影響し合って人間関係が浮き彫りになっていく作品で、軽井沢の別荘地で繰り広げられていくというのは興味深いなと思いました」、橋本は「よく練られているなと思ったのは、言葉だったり心情からくるものだったりは一緒くたにして考えがちですが、分けて捉えることができるような構造になっているけれど、同時に重くなりすぎないのがすごいと思った」と語った。

 映画の中での自分の役の役割についてどう考えて演じたかを聞かれ、山本は「人と人は影響し合っていると思いますが、美希の行動で、周りのみんなを振り回すというか、きっかけを与えるという印象でした。つかみどころがないというか、スルッと抜けていくというような印象がありました」と回答。橋本は「由則は多弁な方なんですけれど、その多弁さの中に、何か足りないというか、観ている方に入ってこないように意識しました」と話した。

 宝監督は、「僕は撮影中は知らなかったんですけれど、山本さんは、不倫相手役の中村有さんと撮影前にデートしたそうですが、どういう想いからデートされたんですか?」と質問。山本は「スキャンダルに聞こえますけれど(笑)、撮影前に顔合わせがあったんです。中村さんのほうから『役について話せるものなら話し合いたい』と提案がありました。現場によってはそれができないこともあるんですけれど、中村さんは連絡をくれて、『1回会ってご飯でも行きますか』と言ってくれたんです。その時はおでんを食べました。言ってもいい話なんですけれど、そういう役柄でもあるので、秘密を抱えて、あえて密会をしたことは皆には内緒にして撮影に挑みました」と告白。「中村さんと(橋本)一郎さんは仲良しなのに、あえて内緒にしてしまいました。今言っちゃいましたけどね!」とお茶目な面を覗かせた。


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 橋本は、奥さんに不倫される夫役を演じた感想を聞かれ、「観ていただいたら分かるんですけれど、由則は機微に対して感度が高いほうではないです。自分もそういうところがあるんですけれど、こういうのは気づかない人もいるだろうなとすごく思います。自分が本当にされたらどうなるんだろうなと考えたんですけれど、もしかしたら同じような行動をとるかもしれないと思いました」と話した。


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 最後に観客に向けたメッセージとして山本は、「こういった状況の中で劇場に足を運んでくださり、本当にありがとうございます。映画は映画館で観る体験で、今日の季節であったり、ここまでいらっしゃる記憶と一緒に残るものなのかなとも思いますので、ぜひスクリーンで楽しんでいっていただけたら嬉しいです」、橋本は「こういう時期にここで皆さんとご一緒できたということに感謝しています。観に来てくださってありがとうございます」と心からの感謝を伝え、初日舞台挨拶は終了した。

 アップリンク吉祥寺では、6月14日(日)18:40~の回上映後に、本作出演の山本真由美、島 侑子、紺野ふくた、6月17日(水)18:40~の回上映後に、中村 有、宝 隼也監督ほか、トークイベントを予定している。


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(オフィシャル素材提供)



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