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『いつくしみふかき』東京初舞台挨拶

2020-11-15 更新

渡辺いっけい、遠山 雄、榎本 桜、小林英樹、牛丸 亮、羽鳥友子、金田明夫、大山晃一郎監督

いつくしみふかきitukusimifukaki 配給:渋谷プロダクション
テアトル新宿ほかにて全国順次公開中
© 映画「いつくしみふかき」製作委員会

 2019年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭で観客賞である「ゆうばりファンタランド大賞」の作品賞を受賞した映画『いつくしみふかき』。本作初の東京での舞台挨拶では、本作で映画初主演の渡辺いっけいらの他、スケジュールの都合で6月の公開記念記者会見には登壇できなかった金田明夫も登壇! やっと叶った東京での舞台挨拶についての心境を語ったほか、同じ作品に出たことはあっても、がっつり芝居をしたのは初めてという2人のシーンについても話した。


 大山晃一郎監督の、「『鬼滅の刃』は8秒位で達成したけれど、我々は5ヵ月かかって動員1万人を達成しました」というジョークから始まった、満を持して東京で初の舞台挨拶。

 主演の渡辺いっけいは、「舞台挨拶は前回の上映の時に状況的にやらせてもらえなかったんですが、こうやってキャスト大勢集まってお客さんを前にすると感慨深いものがあります。ここに座っていらっしゃる方で、何回かもう観てくださった方もいるかと思います。印象に残る映画だと思いますので、楽しみにしていただければと思います」と挨拶。「今日は13日の金曜日。『悪魔』と言われた男の映画にようこそ!」と言うと会場から拍手が沸き起こった。


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 監督に「20kg太ったので、多分いっけいさんの隣の方が遠山だと思いますが」と紹介されたのは、本作でW主演と企画を務める遠山 雄。「テアトル新宿で映画をかけたくてかけたくて、交渉して、だいぶ時間がかかりました。4月に公開ができなくなり、6月のテアトル新宿での公開の際、僕は東京にいなかったんです。車で全国を走り回って、ようやく東京の舞台挨拶に立つことができました。本当に感慨深いです。20kg太ったんじゃなく、20kg落として映画に出ているので、ナチュラルなのはこっちです」と言って、こちらも会場から笑いを誘った。


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 遠山が「7年かかって今日に至るんですが、この状況じゃないですか。明日は監督といっけいさんと湯布院映画祭に行きますが、いつもは体一つで全国飛び回っています」と言うと、監督が、「(遠山は)東京に戻ってきてしまうと、(コロナを持ち込むと嫌がられ)地方の映画館にいけないので、3月から東京に戻ってこずに、車で車中泊とかをしながら、来ていいよと言われた映画館を回っている」と補足し、渡辺は、「一人電波少年的」と名付け、会場の笑いを取った。

 渡辺演じる広志の舎弟・浩二役の榎本 桜は、プロデューサーとしてバックアップしながら、出演もした。「この作品をいろいろなところでかけられ、楽しいです。やっと東京に戻ってこれたので、楽しんでいってください」と挨拶。

 遠山演じる進一の悪い叔父・義孝役を演じた小林英樹は、「人生で言ったことがないようなセリフを言った」と撮影を懐かしんだ。

 榎本と同じく、広志の舎弟である北別府みのる役を演じた牛丸 亮は、「4月17日公開予定がずれて、6月19日から3週間とプラス3日上映していただいて、前売りの売れ行きでまだまだ観てくださる方がいるということでアンコール上映させていただき、ありがたいです」と感謝の想いを伝えた。/p>

 車椅子の神の子・房子役を演じた羽鳥友子(ともこ)は、「撮影地の飯田市出身で、この映画を制作すると聞いた時に、『出れたらいいな』と言いふらしていたら、ご縁で出演させていただいてうれしかったです」と奇跡的な縁について語った。

 本作で親子2人を取り持つキーとなる牧師・源一郎を演じた金田明夫は、「役作りを失敗しちゃってね、『鬼滅の刃』があんなに当たるんだったら、竹を咥えた方がよかったかな。『鬼滅の刃』に負けない芝居になっていますから、どうぞお楽しみにしてください」とこちらもジョークを交えて挨拶。


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 渡辺と金田は、同じ作品に出たことはあっても、がっつり芝居をしたのは初めてだったそうで、金田が「いっけいちゃんが共演拒否していたんじゃ」とジョークを言うと、渡辺は、「(共演がないのは、二人が)同じカテゴリーの役者で被っているからじゃないかって話してたじゃないですか?」と返し、お互い「すごく面白かった」「ずっといっけいちゃんとはやりたいと思っていたんで、ご一緒できて楽しかった」と共演を心から楽しんだ様子。

 渡辺は、「映画館でかかる映画としては主演は初めてです。テレビ中心にやらせていただいていて、ちょっと違うなと思い出した時期にこの話をいただきました。インディーズ系の映画は全然やったことがなかったんです。テレビの現場に映画俳優の方が来た時に、現場で『このシーンはこうじゃないか』とこだわり出して、途中で引っ込めたんです。独り言で『本編(映画)ならこだわるけどな』と言っているのを聞いて、ショックで。この人は映画じゃないと本気を出さないのかなと悔しかったんです。その方が言っている本編の良さがその時分かっていなくって、映画の世界ってどうなんだろうとずっと気になっていて。今『いつくしみふかき』のおかげで結構映画のお話をいただいてやっているんですけれど、すごく性に合っている気がして面白いんです」と映画の魅力を語った。

 最後に主演の遠山は、「この映画は、僕の親しい知人の実話をベースに作った映画です。ハードなシーンもあって、万人受けする映画ではないんですけれど、この時期だからこそ観て欲しい映画だと思います。監督の本当のお父さんのエピソードも含まれていて、普段なかなか映画館やテレビで見られるような内容ではないです。楽しんで観てください」、大山監督は、「今、人と関わって生きていくことが大変だと思うんですけれど、この映画を観て、疎遠になっている方のことを思い出していただければ嬉しいです」とメッセージを送り、舞台挨拶は終了した。



(オフィシャル素材提供)



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