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『ヒックとドラゴン』
第32回東京国際映画祭 Q&Aイベント

2019-11-02 更新

登壇者:ディーン・デュボア監督(映画『ヒックとドラゴン』シリーズ 製作・監督・脚本)
MC:矢田部吉彦(東京国際映画祭作品選定ディレクター)

ヒックとドラゴンhicdragon 配給:東宝東和、ギャガ
12月20日(金) TOHOシネマズ 日比谷他全国ロードショー
© 2019 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved.

 世界54ヵ国で№1メガヒットを記録し、第92回アカデミー賞®長編アニメ映画部門にもエントリーしている『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』(12月20日金曜公開)が10月30日、現在開催中の第32回東京国際映画祭で上映され、製作・監督・脚本のディーン・デュボア監督が観客とのQ&Aを行った。


 シリーズ最新作を引っ提げて来日したデュボア監督は「日本のアニメはいつも我々にインスピレーションを与えてくれる。そして日本人は子ども向けのアニメであっても大切に思ってくれるところが好きです」と挨拶。本シリーズが愛される理由については「ドラゴンというクリーチャーは、世界中のいろいろな文化に存在しており、ゆえに親和性の高いものです。そんなドラゴンと人間が仲良くなり、背中に乗って空を飛ぶという願望を叶えてくれる物語だから人気になったのかもしれません。そしてそんなドラゴンがこの世に実際に存在するのではないか?と思わせてくれるリアルなストーリーも世界中の人々に愛される理由かもしれません」と考察した。


hicdragon

 ヒックの相棒として活躍するドラゴン、ナイト・フューリーのデザインについて質問されると「ドラゴンを造形する場合は、地球上に実在している野生動物を参考にデザインしています。ナイト・フューリーの場合は、世界で最強のドラゴンであり、バイキングに恐れられているイメージを与えたかったので、ブラックパンサーのエレガントさやほ乳類的な部分を参考にし、そして犬や猫のような親しみやすさや、抱きしめたくなるような魅力が出るように大型のネコ科の動物たちの動きと資質を加えてデザインを考えていきました」とクリエイターとしてこだわりを紹介した。

 本作のエンディングについて問われると、「シリーズ2作まではヒックと仲間たちは、ドラゴンとの共生という道を示しました。今作では人間が抱える問題にも触れられると思い、感情的により複雑なラストを提示しました。また主人公のヒックは、自分にはまったく価値がないというところから始まり、最後には聡明で他人のために何かをするという成長を見せます」と最終章に相応しいラストが期待できる回答を覗かせた。また「自然は守らなければいけないのに、人間たちは自然を傷つけるということを繰り返しています。そのような描き方には宮崎 駿監督の作品から大きなインスピレーションを受けています」と日本が誇るアニメ界の巨匠をリスペクトした。

 さらに、映画『きつねと猟犬』『タイタニック』『E.T.』『ロスト・イン・トランスレーション』などの感動作のタイトルを挙げて「一時の素晴らしい友情などによりお互いが深く繋がり、それによってお互いが永遠に変えられ、そしてそれぞれの道を歩み始めるというスタイルのストーリーが私は好きです。そういった物語の伝統に本作で貢献したいとも考えました」と話した。

 最後にデュボア監督は、日本公開に向けて「ワクワクするし、作品を気に入って楽しんでもらえたら嬉しいです。一人でも多くの日本の方に響くことを願っています。それが作品に携わったスタッフたちのなによりもの喜びだからです」と期待を込めた。


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(オフィシャル素材提供)



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