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『閉鎖病棟―それぞれの朝―』
初日舞台挨拶

2019-11-03 更新

笑福亭鶴瓶、綾野 剛、小松菜奈、坂東龍汰、渋川清彦、小林聡美、平山秀幸監督

閉鎖病棟―それぞれの朝―heisabyoto 配給:東映
大ヒット公開中!
© 2019「閉鎖病棟」製作委員会

 珠玉の人間ドラマを生み出してきた帚木蓬生(ははきぎ・ほうせい)の山本周五郎賞受賞作『閉鎖病棟』(新潮文庫刊)が、『愛を乞うひと』『エヴェレスト 神々の山嶺』の平山秀幸監督・脚本により映画化。『閉鎖病棟―それぞれの朝―』のタイトルで、2019年11月1日(金)より全国ロードショーが始まった。この度、ついに初日を迎え、キャストが大集合! 主要キャストに加え、坂東龍汰、渋川清彦がイベント初登壇。実際の精神科病棟を使用しての患者役としての撮影での難しさや、撮影秘話を存分に語った。


 キャストが客席後方から登場すると、本作を鑑賞し終えたばかりの観客から、歓声と温かな拍手が送られた。本作のサブタイトル、“それぞれの朝”にかけて、公開初日の今朝、どのように過ごしたかをそれぞれ明かした。本作で10年ぶりの主演をつとめた笑福亭鶴瓶は、朝から友人や知り合いから本作を観たとの連絡がたくさんきたことに触れ、「寝覚めがよかったです」と気持ちの良い公開初日の朝を迎えた様子をうかがわせた。

 本作の撮影にあたり、2週間で7キロの減量をした鶴瓶。現在は1.4キロほど、体重は戻ったものの、「舞台挨拶まで痩せたままで」という、演じた秀丸のイメージを損ねないようにという“役者・鶴瓶”としてのプロ意識が垣間見えた。だが、普段から親交の深い綾野からは、1.4キロのリバウンドに対して、「意識の問題ですね」と厳しいツッコミが。「なんでこんないじられなあかんの! 俺主役やで」と返し、会場の笑いを誘った。

 本作で幻聴に悩む元サラリーマンを見事に演じきった綾野は、本作について「デトックス効果のある作品」と表現。タイトルから“重い映画”や“不安定な作品”というイメージをもたれがちだが、「こんなに優しい映画だとは思わなかった」と、という感想を普段泣かない友人からもらったと明かした。

 義父からDVを受ける女子高校生という難しい役どころを演じた小松は、撮影中は役柄から孤独な時間も多かったことに触れ、「演じ切ろうという気持ちと、怖いなという(役から)背を向けたくなるような気持ちもあった」と撮影中の正直な心境を吐露した。そんな現場の中でも鶴瓶や綾野はじめキャスト・監督、スタッフなどの「支えがあった」とし、「いい現場で、愛がある現場でした」と振り返った。

 精神科病棟で衝動的に暴力を振るい、周囲から煙たがられている重宗を演じ、鑑賞した人にクズと言われすぎていることから、「クズの渋川清彦です」と自虐的な挨拶で、会場の笑いを誘った渋川。朝から4歳の息子とマリオカートをして過ごしたと明かし、役柄とはかけ離れた優しい父親の一面をのぞかせていたが、「さすがにクズクズ言われすぎて腹が立ってきました(笑)」と悪役ならではの複雑な心境を吐露。そんな渋川に、監督からは「最高のクズだね」と賞賛の声が贈られた。

 本作で話すのが不自由だが、カメラが得意で、綾野演じるチュウさんを慕う昭八を演じた坂東龍汰は、クランクインの日に綾野と初めて会った際に、「お前が昭八か~」と頭をぐしゃぐしゃと撫でられたエピソードを披露。「その瞬間に、緊張や凝り固まっていたものが、スッと抜けた」「チュウさんに付いていけば大丈夫なんだなと思えた」と振り返った。

 患者たちを優しくも厳しい態度で常に見守る看護師長を演じた小林は、現場での鶴瓶について聞かれると、「車いすに乗って、しおらしく、ちんまりとしていた」と秀丸を演じた鶴瓶の撮影の裏側を明かした。また、パンフレット撮影の際に鶴瓶が寝ていたと明かしつつも、「体重を落として体力を消耗していたんでしょうね」と鶴瓶を優しく労わった。

 今回、監督だけでなく脚本も務めた平山監督は、原作者である帚木蓬生に映画が完成後、フイルムをもって会いに行ったと明かした。鑑賞した帚木は、とあるシーンで自身がイメージ通りの映像が流れて、感激のあまり一瞬顔を凍らせていたというエピソードを披露。「(帚木先生と)いい酒を飲めたと思っています」と嬉々とした表情で、振り返った。

 ここで公開を祝して酒樽が登場し、鏡開きが行われた。本作で印象的にきんつばが登場することから、酒樽を割ると特大のきんつばが現れ、キャスト陣からも思わず笑みがこぼれた。


heisabyoto

 最後に鶴瓶が「観ていただいて本当によかったと思う方は、今日誰かに会ったら“口で”拡散していただきたいと思います」と座長らしく、しっかり本作をアピールし、大盛況のままイベントは幕を閉じた。



(オフィシャル素材提供)



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