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『万引き家族』完成披露試写会

2017-04-28 更新

リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、城桧吏(子役)、佐々木みゆ(子役)
樹木希林、、是枝裕和監督

作品紹介

配給：ギャガ
６月８日(金)、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
© 2018『万引き家族』製作委員会

　映画『万引き家族』の完成披露試写会が都内で行われ、舞台挨拶に主演のリリー・フランキー、共演の安藤サクラ、松岡茉優、樹木希林、城桧吏(子役)、佐々木みゆ(子役)とメガホンを取った是枝裕和監督が登壇した。

manbiki-kazoku 　本作は、親の年金を不正に受給していた家族が逮捕された事件に着想を得たという物語が展開する。東京の下町で、生計を立てるために家族ぐるみで軽犯罪を重ねる一家の物語。メガホンを取ったのは、『誰も知らない』『そして父になる』などの是枝裕和監督。本作は、５月８日より開催される第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品が決定している。

　是枝監督は「本当に出来上がったばかりで、先週が初号試写で、今日が完成披露。カンヌが来月。事態がどんどん先に進んでいっちゃっているので、追いつくのに精いっぱい。素晴らしい流れになっているんですが、まだ喜び合うまではいかないです」と来月のカンヌへと思いをはせていた。

manbiki-kazoku 　日雇い労働者の父・治役を務めたリリーは是枝監督作品に何度も参加している。「情けない父親ぶりを世界の人に見ていただこうと思います(笑)」とカンヌ参加の抱負を語り、「いつもは撮影が早く終わらないかなって思っているんだけれど、今回は終わってほしくないなとずっと思っている２ヵ月間だった。この家族といる方がどんどん心地良くなってきて……」としみじみと撮影を振り返った。

manbiki-kazoku 　リリーの妻・信代役を務める安藤は今作が産後初の映画出演で是枝組にも初参加。「是枝組に参加させていただけるとは思わなかったので、ビックリしました。私の周りには、“俺ら是枝組！”みたいな大先輩方がいらっしゃるので、『ついにわたしも本物が見られるんだ』と楽しみになりました」と初参加の喜びを語った。

　また、信代の妹・亜紀役の松岡も初の是枝組作品となる。「中高生の頃からいつかはと思っていましたが、想像していたよりも早く入れていただきました。私が息する場所はここだったんだというくらいすごく息がしやすくて、温かくて風通しのよい場所でした」と大喜び。

　オーディションで選出された子役の城と佐々木みゆについて、是枝監督は「城くんは（オーディションで）部屋に入ってくるなり、一目で“この子だ”と思った。いつまでも見ていられる」と相当お気に入りの様子。みゆちゃんについては「家族と離れて部屋の隅でポテトチップスをつまむオーディションでの食べ方が良かった」と決め手となった様子を語っていた。

manbiki-kazoku 　リリーが祖母・初枝役の樹木とのエピソードを披露。「先日、樹木さんと一緒に取材を受けていた時に『あんたのいま着ている服ちょうだい』と樹木さんから言われ、差し上げた服が、今日、樹木さんが着ている服です」と告白し、客席から笑いを取る。

　それに対して樹木が「あまり高そうでもないし、舞台挨拶にちょうどいいやと思って、もらってもいいかなって……」と話し、会場は大爆笑。さらに、樹木は「前にあげたものがあるからちょうどいいんですよ」とマイペースで語って周りを納得させていた。

　今作は、カンヌ映画祭のコンペティション部門に正式出品されており、『海街diary』(15)以来３年ぶり、５回目となる。是枝監督は「各世代で自分が一番撮りたいと思う、役者を集めて撮りました。濃密な時間を役者さんたちと一緒に作れたことが作品の中にみなぎっていると思いますので楽しんでください」と客席に向かってメッセージを伝えた。

（取材・文・写真：Sachiko Fukuzumi）

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