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『ユリゴコロ』記者会見

2017-07-12 更新

吉高由里子、松山ケンイチ、松坂桃李、佐津川愛美、清野菜名、木村多江
熊澤尚人監督

ユリゴコロyurigokoro

配給:東映/日活
9月23日(土) 全国公開
© 沼田まほかる/双葉社
© 2017「ユリゴコロ」製作委員会

yurigokoro 吉高由里子の5年ぶりとなる主演映画『ユリゴコロ』のキックオフ会見が都内で行なわれ、吉高のほかに、松山ケンイチ、松坂桃李、佐津川愛美、清野菜名、木村多江、熊澤尚人監督が出席した。本作は劇中の“過去編”と“現代編”を別々の時期に撮影するという異色のスタイルで制作が進行された。

yurigokoro 本作は、第14回大藪春彦賞を受賞し、第9回本屋大賞にもノミネートされた沼田まほかるのベストセラーミステリー小説の映画化。“人間の死”を心のよりどころとし、殺人という行為から逃れられない中、愛を知ったことで苦悩する美紗子(吉高)の壮絶な人生を、「ユリゴコロ」と書かれた一冊のノートを軸に紐解く。


 過去パートで宿命に振り回され、苦しむ殺人者・美紗子役を務めた吉高は「殺人を犯す役は初めてなので、興味がわいて、ぜひやりたいと思って挑みました」と当初の胸中を告白。また劇中で夫役を務めた松山について、「共演した人がどんどんクランクアップしていくなか、長い間一緒にいた共演者は松山さんが初めてだったので、ようやく待ち場所に独りぼっちじゃなくなってホッとしたし、嬉しかった。もっとお芝居が見たいなと思う役者さんでした」と印象を話した。

yurigokoro 美紗子と運命的な出会いを果たす男・洋介を演じた松山は、吉高について「10年くらい前に会ったのが初めてかな。クセが強そうな女の子だと思った。好きなタイプの女優さんで、今回ガッツリ共演できて、嬉しかった」と印象を明かしていた。

 さらに松山は、「変わったシーンが多かったよね。ミステリーだけどギャグかこれ?というシーンもあったし、グリーンバックで二人ともずっとすっぽんぽんみたいなときも……」と吉高に同意を求める。吉高からも「ずっと金太郎だったね」と妄想をあおるコメントで観る側の期待をあおった。

 過去パートの撮影は昨年終了しており、現在パートの撮影は会見の開かれた前日に撮り終えたばかり。現在パートのキャストたちは過去パートのダイジェストを観ることが出来たという。過去パートの吉高は、「早く映像になったものを観たい」と期待を込めた。

 現在パートに出演し、ノート(ユリゴコロ)を見つけるカフェ経営者・亮介にふんした松坂は「いろいろな愛のある作品だなと。撮影し終わって、改めてそういったものをすごく感じました」と物語の魅力をアピールしていた。

yurigokoro 映像化は不可能と言われてきた原作小説の映画化に挑んだ熊澤監督は、俳優陣の体力、知力を奪うような、過酷な撮影が日々続いていたのですが、俳優陣のパワーで完成させることが出来た。不可能なものが可能になった」とキャスト陣の熱演を称賛し、しっかりとした手ごたえも口にした。



(取材・文・写真:Sachiko Fukuzumi)



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