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『武曲 MUKOKU』完成披露試写会

2017-05-16 更新

綾野 剛、村上虹郎、前田敦子、風吹ジュン、小林 薫、柄本 明、熊切和嘉監督

武曲 MUKOKUmusaku

配給:キノフィルムズ
6月3日、全国ロードショー
© 2017「武曲 MUKOKU」製作委員会

 『私の男』の熊切和嘉監督最新作、『そこのみにて光輝く』の綾野 剛主演の『武曲 MUKOKU』が、6月3日(土)に公開となる。矢田部研吾(綾野)と村上虹郎演じる天衣無縫の高校生・羽田 融(村上)との宿命の対決を軸に、研吾と父・将造(小林)、研吾と師・光邑(柄本)、“父と子”“師匠と弟子”の闘いと絆を描く、激しくも熱い感動の物語。本作の公開を記念して、5月15日(月)に豪華キャストが登壇する完成披露試写会が実施された。それぞれの映画にかける熱い想いだけでなく、物語のテーマである“決闘”にちなみ、それぞれに自身のライバルについてトークを繰り広げた。

 綾野 剛は、「本日はお忙しい中をお越しいただきありがとうございます。ものすごく男くさい映画になっています。この映画でしかできない体験をしてもらえるんじゃないかと思います。ゆっくりお楽しみください」と挨拶。

 村上虹郎は、「こんなに最高な役をいただいて、最高な気持ちで撮影に臨みましたが、その緊張が今込み上げています(笑)。こんなに最高にカッコいい映画は、僕は日本では観たことがありません。ぜひ体感して、食らって帰っていただきたいと思います」と挨拶。

 前田敦子は、「今、会場の皆さんは“待ってました!”という気持ちだと思いますが、まさにそういう映画になっています。映画を待つ時の高まった感じのもっと上を行くような、ものすごいものを観たと思いながら帰ってもらえるような映画になっています!」と挨拶。

 風吹ジュンは、「熊切監督、綾野さん、本日は完成披露おめでとうございます。本当に素晴らしい作品になっています。綾野さんと村上さんがかっこよすぎてマネする方が出てくるんじゃないかと思います(笑)」と挨拶。

 小林 薫は、「私はこの映画の中で、なぜかほとんど意識を失い、半分寝ています(笑)。そのあたりもお楽しみいただければと思います」と挨拶。

 柄本 明は、「熊切監督と皆さんと仕事ができて本当に幸せな時間でした。楽しんで観ていただけたらと思います」と挨拶。

 熊切監督は、「本日はようこそおいでくださいました。これだけの素晴らしい俳優たちと、すごい熱量をもって撮った映画です。今日は、全身の細胞を開いて全身で浴びるように見てもらえたらと思います」と挨拶。

 命をかけた“現代の侍”のような佇まいと生き方を持った主人公の研吾を演じるにあたり、綾野は「熊切監督とは、5年前にご一緒したんですが、その時は熊切組に出られる喜びにあふれすぎてずっと地に足が付いていないままだったんです。気づいたら撮影が終わっていて、許されるならまた一緒にやらせてもらいたいと思っていました。監督は、会うたびに“また必ずやろう”とずっと言ってくださって。その時がもしも来るとしたら、高い鮮度をもって、最高の素材として臨みたいと思っていました。今回、撮影前に2ヵ月間しっかり時間が取れたので、剣道の練習はもちろん、肉体的なトレーニングも含めてフィジカルをしっかり作って……発想はほとんどアスリートなんですが(笑)。アスリートのようなすごくいい精神状態で現場に入ることができたと思います。その体を維持するためにアルコールを摂れないフラストレーションが、研吾の中にしっかり込められていると思います(笑)」と振り返り、剣士にして自堕落なキャラクターを作りあげた意外な秘訣を明かすと、場内は大きな笑いに包まれた。

 綾野に原作を読むよう勧められたのが本作との出会いだった村上は、「映画とは関係なく、綾野さんから“武曲”という面白い本があるから読んでくれと渡されたんです。融というキャラクターがいればこの映画は無敵だとまで思えました。アクション・シーンでは雨と風と墨が降ってきます。足場もグジャグジャの中で男ふたりで何やってるんだ……と思いつつ(笑)、楽しかったです。いっぱいケガしたけど、その度に綾野さんが誰よりも早く飛んできてくれて、“アイシング!”って。こんなに頼りになる人っているんだ……と思いました」と撮影を振り返る。それを聞いた綾野は、「地獄のような現場だったからねぇ……」としみじみ振り返りつつ、「虹郎は今“薦めてくださった”と言ったけど、半ばもう企てたような。僕はすでに脚本を読んでいたけど、虹郎には“この融って役は虹郎にぴったりと思うな……読む?”みたいな感じに言ったらしっかりひっかかってくれて(笑)。それでまんまと“やりたいです!”って(笑)」と、村上の取りこみ作戦について嬉々として振り返る。

 女性の視点でのこの映画の魅力を聞かれた前田は、「男の人って本当にカッコいいな……って、女性には入っていけない熱いものがあるな……って現場で感じていました。スタッフさんも含めて熱量がすごくて、私の入る隙間なんてない!でも、惚れるなー!と思いつつ見ていました。ふたりの決闘シーンは本当にすごいものになっています。本当にかっこよかったです」と男ふたりが放つ世界に女性目線ですっかり魅了されていた様子。風吹も、「この2人の闘いは語り継がれるんじゃないか……と思うほどです。この映画をきっかけに剣道人気が高まるんじゃないかと思うほど、ふたりは魅力的でした」と同意しつつ、「その上で、親目線としては子育てが下手な大人と、育てることに長けている大人と(が描かれている)……そんな風にも見ることができるんじゃないかと思います」と独自の解釈を披露する。

 本作で俳優による肉体を使った表現を目指した熊切監督は、「もちろん、事前に綾野くんには徹底的に剣道の稽古をしてもらいました。その上で、カット割りにできる限り頼らずに、ここは長回しで行きたいな……とか言ってちょっとプレッシャーをかけてましたね(笑)」と演出を振り返る。それを受けて、綾野は「体育館のシーンはワンカットで撮ったんですけど、あの場面は普通はカットで割るのにまさかのワンカットで撮りました。あの場面はなかなかしびれました」と振り返る。


 続いて、宿命のライバル同士の決闘を描く映画であることにちなんで、それぞれのライバルに関するエピソードを披露することに。

 綾野の、「この映画の役柄は矢田部研吾ですけど、今、実は別で“研”という役柄をやっていまして……(笑)。天使のような研さんと地獄のような研さん、どちらが勝つのか?どっちの研さんが勝つのか楽しみというか……。それ(=役名が似ていることを)を知った時はびっくりしましたけどね」という現在出演中のドラマにかけた答えに場内は大盛り上がり。

 村上は、「両親ですね! 2人がこの業界にいるというのもあるけど、それがなくても永遠のライバルかなと思います」と即答。

 前田は、「AKBにいた時は、周りがライバルと感じられる存在を作ってくれた気がします。今思うと、そう思い合える存在って本当にありがたいことだと思います」と語る。

 風吹は、「役者ってどこか一匹狼のところがあると思うんですよ。ライバルというものは基本的に立ててないけれど、そういう存在がいたらもっと成長できたのかもしれないですね(笑)」と語る。

 小林は、「この仕事は自分次第という部分もあります。何かのテーマについて、先輩俳優にどうしてるんですか、とよく聞くことはありますけど、それがライバルと言えるのかというのは分からないですね」とコメント。

 柄本は、「僕はライバルと言える存在が明確にいます。劇団の時からのライバルで、佐藤B作と笹野高志です!」と宣言した。

 熊切監督は、「僕もこれというのは思いつかないですね……。しいて言うなら自分の過去の作品なのかなと思います」と語った。

 最後に、綾野から代表して、「いろいろな感情が入り混じった映画になっているけど、ひとつだけ挙げるなら、“誰しもが誰かの子供だった”ということです。そして、“生きていること自体が希望である”ということです。この映画を通じて体感してもらえると思います。虹郎とふたりで、渾身のアクションではない、渾身の剣道をやりました! ぜひ楽しんでご覧いただければと思います!」とメッセージが寄せられた。

 客席を背にしてのマスコミ向けのフォトセッションでは、綾野と村上のすぐ後ろに座っていた原作者の藤沢 周氏を「この方が原作者なんです!」と、自らマスコミに紹介。ふたりの作品に寄せる熱い想いに触れた客席から大きな拍手が寄せられた。



(オフィシャル素材提供)



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