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『あまくない砂糖の話』来日記念ティーチイン

2016-03-07 更新

デイモン・ガモー監督

あまくない砂糖の話sugar

配給:アンプラグド
3月19日(土)より、シアター・イメージフォーラム他全国順次公開!

 オーストラリアの俳優であるデイモン・ガモーが自らの体を使って、実際には大量の砂糖が潜んでいる“ヘルシー”な食品を60日間食べ続け体や心がどのように変化していくのかを記録するという実験を収めたドキュメンタリー映画『あまくない砂糖の話』。この度、デイモン・ガモー監督が来日し、ティーチインを行った。監督は当時の無謀な実験を振り返りながらも、本作に込める想いを語った。

sugar まず、ガモー監督は「この映画はちょうど一年前オーストラリアで公開され、私の身にいろいろなことが起きて、私の人生を変える映画となりました」と本作を紹介。続けて、「この映画の内容について書かれた本は15ヵ国で出版され、映画は35ヵ国で公開され、オーストラリアではドキュメンタリー映画でナンバー1の興行成績を残しています。そして、映画館だけでなく、オーストラリアの学校で様々な食のプログラムができたり、本編に出てくるアボリジニの方々を教育するワークショップができたり、食の情報を伝えるアプリができたりと、いろんな形で情報を発信できました」と本作公開が大きな反響を呼んでいることについて語った。

sugar また、俳優としても活動しているガモー監督は本作が初長編となる。そんなガモーが本作を撮るきっかけとして、「今のオーストラリアでは、子どもたちが糖尿病や肝臓病になることが多いです。これは30年前には考えられなかったことです。そこで私は食べものに何らかの影響があると思いました」と語り、「ある日スーパーに行ってトマトスープの缶のラベルを見てみると、ティースプーン8杯分の砂糖が入っていることに気づきました。これはコカ・コーラと同じ量の砂糖ということになります。こうして、我々が知らない形で砂糖を大量に摂取していることがわかりました。間違った情報が世の中に出回っているのかもしれないと思った」という経緯があり、砂糖についてフォーカスした内容になったという。

 さらに演出について、「ドキュメンタリー映画ならもっとシリアスなアプローチができたはずだが、なぜ楽しいアプローチ方法をとったのか」という観客からの質問に対し、監督は「この映画は家族に観てもらうことを一番に考えました。子どもに飽きさせないように、かつ大人にもしっかりアピールできるように、いわゆるエンターテイメント作品になるよう気を付けました。そして、『真実を聴衆に伝えるなら、笑わせないと殺されるぞ』というオスカー・ワイルドの名言を事務所の壁に貼って、それをずっと見ながら制作に取り組んでいました」と答え、ユーモアあふれる作品になった理由を明かした。

 そして最後に、「私たちが食べているものがこんなにも感情や精神に影響を及ぼすということを、子どもたちに“正しく”伝えていかなきゃいけないと思っています。子どもたちへのメッセージが一番大切です」と、これから観る人たちへの後押しとして、メッセージを送った。


<デイモン・ガモー監督 プロフィール>

 1976年1月27日生まれ。
sugar オーストラリア国立演劇学院卒。主な出演作は、レイチェル・グリフィス、チャールズ・ダンスと共演した『パトリック 戦慄病棟』(13)、アンソニー・ラパリアと共演した『Balibo(原題)』(09)などがある。『Balibo』における演技では、アメリカン・フィルム・インスティチュート・アワード(AFIアワード)助演男優賞にノミネートされた。
 監督としては、2011年に世界最大のショートフィルムフェスティバルであるトロップフェストで賞を獲得した短編映画『Animal Beatbox(原題)』の脚本・監督・声優を務め、世界各地の25を超える映画祭で上映された。また、2010年には『オリバー・ツイスト』(85)の監督ガレス・ディヴィスと共に監督を務めた『One(原題)』でファイナリストとなった。『あまくない砂糖の話』は、ガモーが手掛けた初めての長編映画となる。


(オフィシャル素材提供)



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