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『レストレポ前哨基地 PART.1』トークショー

2015-12-12 更新

想田和弘

レストレポ前哨基地restrepo

配給:アップリンク
渋谷アップリンクほかにて全国順次公開中
© GOLDCREST FILMS, OUTPOST FILMS

 全米公開時に、その圧倒的にリアルな描写で、アカデミー賞をはじめ25もの賞に選ばれた戦場ドキュメンタリー映画の傑作が、現在、渋谷アップリンクで公開中だ。本作は、地上で最も危険といわれたアフガニスタンの戦線へ2007年に派兵された米軍小隊に密着し、“治安維持”という名の「対テロ戦争」の現実を捉えた作品。去る12月11日(木)に、新作『牡蠣工場』が来年2月公開予定の映画作家・想田和弘監督をゲストに迎えたアフタートークが渋谷アップリンクで開催された。

restrepo 想田監督は、本作を観た感想を、「映画は疑似体験の装置。優れた映画を観たときには、必ず自分があたかもその場にいたかのような臨場感を体験する。この映画にもそれが言えて、自分が兵士になって戦場に放り込まれた感覚を味わった」と話した。

 また、1993年からニューヨーク在住で、この映画で描かれている「テロとの戦い」の発端になった2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件に現地で遭遇した想田監督は、国が一丸となって戦争に進んでいった当時のアメリカの様子を次のように振り返った。「野球が好きでよく球場に観に行くが、大リーグの試合では7回表が終わると“私を野球場に連れて行って”という曲を皆で歌う慣習がある。けれど、あの頃それがアメリカの第2の国歌といわれる“ゴッド・ブレス・アメリカ”に替わった。僕は起立するのが嫌で座っていたが、周りが全員起立している中で一人座ってるのは恐怖だった。そのくらい当時アメリカは愛国一色になっていた」。

 さらに、911では冷静だったフランスが、自国でイスラム国によるテロが起きると、直ちに報復としてシリアへ大規模な空爆を始め、12月6日に行われた地域圏議会選挙でも極右が圧勝したことについて、「人間は、自分がやられたらやり返す感情的な動物であることを、われわれは自覚すべき」「日本でも同じようなテロが起こる可能性は、非常に高いと思う。その時には冷静な話し合いはできなくなるはずなので、今から理性的に話し合っておくことが大切」と述べた。


(オフィシャル素材提供)



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