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『エヴェレスト 神々の山嶺』製作報告会見

2015-10-26 更新

角川歴彦(製作代表)、平山秀幸監督、夢枕 獏(原作)
在日本ネパール国大使:マダン クマール バッタライ特命全権大使

エヴェレスト 神々の山嶺everest

配給:東宝/アスミック・エース
2016年3月12日(土) 全国ロードショー!!
© 2016「エヴェレスト 神々の山嶺」製作委員会

 東宝=アスミック・エースの共同配給にて、岡田准一主演、阿部 寛、尾野真千子出演『エヴェレスト 神々の山嶺』が3月12日(土)に全国公開となる。全世界で翻訳され、大ベストセラーとなっている夢枕 獏著「神々の山嶺(いただき)」。映画化が望まれながらも、そのスケールの大きさから未だに実現していなかった原作を『愛を乞うひと』の平山秀幸監督が遂に映画化! 実際に現地ネパール・エヴェレストに飛び、高度5200メートル付近やカトマンズでの撮影も行いながら極限に挑んだ超大作となっている。

 今年3月に撮影を開始し、実際にエヴェレスト現地でも撮影を行った本作の製作状況を報告すべく、東京国際映画祭の場で、製作代表の角川歴彦KADOKAWA取締役会長、平山監督、原作者・夢枕 獏登壇による「製作過程報告会見」が開催され、本作のメイキング映像も初披露された。

everest 角川は「原作は有名な小説。最初にお話があったとき、映画化にはスケールが大きすぎて手に追えないと遠慮した。いろいろ調べているうちに実はいろいろな映画人が映画化したいと挑戦していたと分かった。そういう作品に挑戦できたことをうれしく思います」と製作のきっかけについて話した。実際の撮影にあたっては「エヴェレストの名にふさわしく、いろいろな高いハードルがあった。5000メートル以上の山に、実際に3人の俳優が登ることが大前提だった。監督のその思いがあり、そして日本にはそういう俳優がいるということに、心から敬服します」とあいさつ。

 原作者の夢枕は「今までいくつか映像化のオファーがありましたが、残念ながらどれも駄目でした。(エヴェレスト)現地での撮影抜きには不可能でしたが、それが大きなハードルとなって実現には至りませんでした。(映画化が実現したのは)今でも信じられない気持ちです。スタッフ、角川会長、平山さん、みんなの思いで実現したと思っています。自分の書いたものが映像で観られること、また現地でも見させてもらったこと、これはもう感謝でいっぱいです」と話し「すごい映画になるんじゃないかとドキドキしています」と興奮気味に続けた。現在編集まっただ中という平山は「今まで高尾山くらいしか登っていませんし、高所恐怖症です」といいながらも「企画が始まった時点で覚悟を決めました。現地スタッフ、コーディネーター、あらゆるスタッフに支えられて僕も俳優も仕事ができました」と今の状況を振り返る。

 会見では、これが初披露となるメイキング映像が上映された。ネパール・カトマンズや、エヴェレストでの撮影の様子が映し出されたほか、キャストらの姿も。5200メートル付近での撮影で、高地特有の赤黒い肌に日焼けした岡田が「日にちが経つほど辛くなっていくのを楽しみながら撮影したいと思います。上に来てよかった。エヴェレストがちょっと違って見えます」と過酷な環境ながら充実した表情で話す様子や、阿部の「ここ(エヴェレスト)に来なかったら出来ないものがあります。スタッフはどこの人間か分からないほど顔が日に焼けています」と語る様子が上映された。

 上映を終えると、角川がヘリコプターで本編撮影隊を見に行った様子を振り返りつつ「ヘリの操縦士が『行けるところまで行こう』と5800メートル付近まで行きました。そこからのパノラマの景色は生涯忘れられません。映画化不可能と言われたこの作品を今回やり遂げました。日本の俳優は本当に手練れだなと思いましたね。そして平山監督も撮影までに4回エヴェレストに行っています。4回ですよ! そんな監督は世界でも平山さんだけ。本当にご苦労様でした」とねぎらい、「こんなに素晴らしい作品を世界に向けて発表できるというのは、日本人として誇りに思っています。改めて岡田准一さん、阿部 寛さん、尾野真千子さんには心から感謝を言いたいと思います」と出演者3名を讃えた。

 夢枕も「現地に這うようにしてたどり着いたら、みんなが普通に仕事しているのを見て、映画の人たちは本当にすごいなと思いました。日本だとその日の撮影が終わればバラバラになりますが、エヴェレストでは終わっても一緒。チームワークが普通の映画の10倍は違う。絶対いい方向に作用するなと楽しみにしています」と話し、「3人を現地で見ましたが、いいですよ! 5000メートル級で、阿部さん本人が岩を登っている。いろいろ大変なことはありますが、ぜんぶ飲み込んでやっている姿は本当にカッコよかったです」と感無量の様子だった。監督は「映像を観て、もう一度エヴェレストに行きたくなりました。高山病にもスタッフ・キャスト誰一人罹らず、カトマンズまで戻った時に実はそれはすごいことと言われました」と明かし、「エヴェレストという神々に一番近い場所で、ソウルムービーを目指したいです」と完成に向けて、決意を語った。

everest ここで、マダン クマール バッタライ在日ネパール大使が登壇。撮影中、ネパール現地の方々に大変お世話になったこともあり、大地震のあったネパールの復興を支援するため、角川より代表して義援金を贈呈。大使は「この作品でネパールの自然、伝統文化を知ってもらえるのはネパール人としてうれしいです。また、大地震で倒壊する前の映像として、とても貴重なものだと思います」と話し、角川も「半日だけ、尾野(真千子)さんとパタンというところに観光に行きました。そこも倒壊してしまい、心が痛いです。この映画をぜひネパール、カトマンズでも観てもらいたいと大使にもお願いしています。日本で3月に公開される前に、実現できたら。皆さんも応援していただきたいです」と語った。

 また、本会見は、11/6(金)に公開される『エベレスト3D』と共に、「EVEREST フレンドシップ会見」として開催。両作ともエヴェレストが舞台の作品ということもあり、『エベレスト3D』のバルダザール・コルマウクル監督と、出演者の森 尚子が登壇した。コルマウクル監督は「日本でもエヴェレストの映画を作られると聞いて非常に興味を持ちました。ぜひ観てみたいと思います」とあいさつした。角川は「ぜひ両方の映画を観てもらえたら。エヴェレストがどんなに人を拒絶する場所かよく分かってもらえると思います。観ると『絶対にエヴェレストに行っちゃいけない』という人と、『ぜひ行きたい』という人に分かれると思います」と話すと、会場からは笑いが起こった。最後に、大使が「2つの映画でネパールの文化、生き方、素晴らしさが分かっていただけると思う。日本とネパールは相互補完の関係だと思います。こうして両方の国がつながっている。映画を観てネパールにも観光に来てほしい。それはネパールの復興にもつながります」と復興に向けて訴え、会見は終了した。


映画『エヴェレスト 神々の山嶺』


 【STORY】日本のエヴェレスト遠征チームに参加していたカメラマンの深町 誠は、滑落事故で仲間を失い、登頂は中止に。行き場を失い、ネパールの首都・カトマンズを彷徨っている中、骨董屋である古いカメラを発見する。それは、1924年6月8日、エヴェレスト登頂に挑みながらも行方不明となったイギリスの登山家ジョージ・マロリーのカメラと思われるものだった。
everest マロリーがエヴェレスト初登頂に成功したかという山岳史上最大の謎に魅せられた深町は、証拠となるカメラを追い、一人の男に辿り着く。消息不明だった伝説のクライマー、羽生丈二。彼はなぜ日本から姿を消したのか? その男がなぜカトマンズにいるのか?
 「天才クライマー」と呼ばれながら、孤高に生きてきた彼の過去を調べるうちに、深町はその生き様にのみ込まれていく。そして、羽生に人生を翻弄されながらも、彼を愛し続ける女性・涼子と出会う……。
 二人の男と、一人の女。それぞれの想いが交錯する中、己の限界を懸け、世界最高峰の“頂き”へと足を踏み入れる男たちの挑戦が始まる――。

■原作:夢枕 獏「神々の山嶺」(角川文庫・集英社文庫)
■監督:平山秀幸
■脚本:加藤正人
■出演:岡田准一、阿部 寛、尾野真千子、ピエール瀧、甲本雅裕、風間俊介、テインレィ・ロンドゥップ、佐々木蔵之介ほか

配給:東宝/アスミック・エース
  2016年3月12日(土) 全国ロードショー!!

 © 2016「エヴェレスト 神々の山嶺」製作委員会

 公式サイトhttp://everest-movie.jp/ (外部サイト)


(オフィシャル素材提供)



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