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『泣く男』来日会見

2014-09-13 更新

イ・ジョンボム監督

泣く男nakuotoko

配給:CJ Entertainment Japan
10/18(土) 新宿バルト9、丸の内TOEIほか全国ロードショー
© 2014 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved

 韓国全土に<アジョシ・シンドローム>を巻き起こし、日本でも熱狂的ファンが多い映画『アジョシ』で韓国アクション映画の新境地を切り開いたイ・ジョンボム監督が、待望の最新作『泣く男』(10/18公開)のプロモーションのため3年ぶりに来日し、韓国文化院にて来日会見を実施した。


本作はアクションとドラマが見事に融合した作品となっていますが、『アジョシ』の次に本作を撮ろうと思ったきっかけを教えてください。

 この作品はもともと、15年くらい前になりますが、自分が映画学校の学生だった頃に考えていたアイデアです。その時期、“罪の意識”というものに関心をもっていて、小説を読んだり、実践主義の勉強をしていました。そこで、殺せない殺し屋を主人公にすれば、その心の中の激しい感情を表現できるのではないか、と思ったんです。実際、学生時代にそのテーマで短編映画を撮影しました。
>nakuotoko また『アジョシ』を撮ったあとに、自分の作品を振り返ると、これはたまたまなのですが、『熱血男児』『アジョシ』と、すべて男性が泣いて終わる映画だったことに気づき、そういう映画は、この映画で最後、と思って取りかかりました。
 さらに今回、内面が成長していく男の物語を描きたかった。映画は楽しく観られることも大切ですが、ただ単に観てすぐに忘れてしまうアクションだけの映画でなく、観客がさまざまな色を感じられる、そして良い思いをもって映画館を出られる作品にしたいと思いました。


チャン・ドンゴン演ずる、主人公ゴンのキャラクターに込めた思いや、ゴン役にチャン・ドンゴンさんを選んだ理由は?

 チャン・ドンゴンさんは素晴らしいルックスと繊細な感情表現をもつ俳優です。そしてドンゴンさんも年を重ね、現在40歳すぎですが、本作にはそういう年齢の俳優が必要で、実生活で家庭を持ち、さらに子供を持つ一人の親であることも重要でした。そういう人物であれば、誤って子供を殺してしまい、またその母親をなかなか殺すことができないゴンというキャラクターを理解することができるのでは、と思ったからです。加えて、自らも母親に捨てられたという過去を持っている……。殺し屋でありながら、なかなか相手を殺せない、チャン・ドンゴンさんは、そんな複雑な心理構造を持つ役を見事に演じ切ってくれました。


チャン・ドンゴンさんは、本作を打診されたときにどんな反応でしたか?

 シナリオを読んでもらう前に、一緒にお酒を飲む機会があり、本作の話をしたのですが、そこですぐにOKしてくれました。体力的にもキツイ映画ですよ、と警告もしたのですが、本人はそれでもやりたいと快諾してくれました。実は、ドンゴンさんと私は同じ時期に同じ学校に通っていたという縁もあります。彼はそのとき、すでに大スターでしたが(笑)、でも飾り気ない感じで後輩とバスケを楽しんでいるところをみたことがあって、その時の笑顔が良くて、いつか機会があったら一緒に映画を撮りたい、と思っていました。


銃撃戦のリアルさも本作の見どころのひとつですが、そこにこだわったわけは?

 基本的にリアリティのあるドラマが好きなんです。だからハリウッドで描かれるファンタジーにつつまれた殺し屋ではなく、リアルさを求め、ドンゴンさんにはまず銃に慣れてもらおうと射撃を習ってもらいました。そして役作りのために、銃による犠牲者の映像を見てもらったりもしました。
 また一番気を使ったのは、アパートでの銃撃戦のシーンです。韓国でも銃を使うということは違法ですので、撮影は難しい面もあり、実は撮影に使ったアパートにスタッフが1ヵ月くらい実際に住み込んで住民の了解をとりました。


本作は男からみてもカッコイイ男を描いていて、非常に面白いです。今後も男性にこだわり、映画を撮り続けていくのでしょうか?

 前作のウォンビンさんも、本作のチャン・ドンゴンさんも本当にイケメンですよね。私はそんな素晴らしい俳優さんたちと仕事ができる幸運を得たわけで、その幸せを最大限生かそうと思っています。それと実は個人的に女優さんが苦手なんです(笑)。性格的に女優さんとどう話してよいか、どうやって演出してよいかわからない時があって(笑)。でも女性が主人公の作品も、機会があったらトライしてみたいです。
nakuotoko また、主人公が涙を流して、後悔し懺悔して、あるいは誰かを赦す、というエンディングの映画は個人的にはこの作品で一区切りかなと思っています。映画監督といえども、完成された人間ではなく、いろいろな作品を撮りながら成長していくものなので、このあとは違うジャンルにも挑戦し、今度はぜひ笑顔で終われるような映画を撮ってみたいです。


(オフィシャル素材提供)



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